こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano2)です。
この記事を開いてくださった方の中には、精神科や心療内科、カウンセリングの場などで、『睡眠覚醒リズム表』を付けましょう、と言われた方も多いのではないでしょうか。
かなり自己流ですが『睡眠覚醒リズム表』を毎日のように使っている私が、

睡眠覚醒リズム表って何?
という疑問についてまとめたいと思います。
目次
睡眠覚醒リズム表とは?
『睡眠覚醒リズム表』とは、うつや双極性障害といった精神疾患の人などが、日々の生活を記録する表です。
記録する内容は、【睡眠】と【気分】がメインになることが多いと思います。
なんで必要?書く理由は?
睡眠覚醒リズム表を書く目的は、ひとことで言うと、症状改善のためです。
書くこと自体が治療なのです。
睡眠覚醒リズム表を付けていると、たとえば次のよなことに自分で気づく練習になります。
- どんな症状(鬱/躁など)が出ているか
- 症状がどう変化してきたか(気分の波)
- どんなときに症状が出やすいか
気分障害の人が考えることや判断は、どうしても気分の影響を受けてしまうので、「こんな感じでした~」という『自覚』がアテにならないことがあると思います。
そこで、睡眠覚醒リズム表を使って【事実】のデータを集めておくことで、後で振り返ったときに『自分』が分かる手助けになります。
ブレやすい自分の拠り所ができます。
睡眠覚醒表は効率のいいツール
うつや双極性障害といった、気分障害の治療の方法(症状改善の方法)には、
- 薬(特に気分安定薬)
- 認知療法(考え方を直す)
- 生活改善
がありますが、睡眠覚醒リズム表を使うだけで、これらをまるっとやることができます。
うつや双極性障害と診断されて、何をしたらいいかわからないときは、とりあえず睡眠覚醒リズム表をつけておくのがおすすめです。

睡眠覚醒リズム表が使われる場面
日々の生活の中はもちろん、その他に、次のような場面でも睡眠覚醒リズム表は役立ちます。
たとえば、
- 診察
…病気の診断、経過観察、治療(投薬など)のため - カウンセリング
- リワーク(復職のためのプログラム)
- 周りの人(家族など)に理解してもらうとき
医師から直接睡眠覚醒リズム表を付ける指示が無かったとしても、睡眠覚醒リズム表を自主的に使うのは全然アリだと思います。
私は、医師から指示されたわけではなかったのですが、診察の際に毎回睡眠覚醒リズム表を見せていいですか?と見てもらいました。 主治医はひと目で私がどんな感じか読み取ってくれますし、特に鬱で説明がなかなかできないようなときなど、とても助かります。 次の診察のときに、「表見せてもらえますか?」と言われて、この後も見てもらい続けました。 |
睡眠覚醒リズム表の選び方
最低限、『睡眠』と『気分』が記録してあれば大丈夫だと思います。
どんな睡眠覚醒リズム表を使えばいいかは、医師から指定されていればその表を。
特に指示されていなければ、私が作った表現を使ってみてください。
▼こちらからダウンロードできます。



何枚か印刷して手元に置いてきましょう。
これ以外にも、日本うつ病学会の睡眠覚醒リズム表や、ネットで検索すると色々出てきます。ご自身で書きやすいものを選んでみてください。
選ぶときのポイント
下の5つの項目が記録できる睡眠覚醒リズム表がおすすめです。
- 睡眠
- 気分
- 体調
- 言動
- 食事
どれも、うつや双極性障害の症状として重要だと思うからです。
アプリもある
気分の記録だけでいえば、私のおすすめはDaylioというアプリです。



アプリだとどこでもサッと記録できるのが良いですよね。「とりあえずアプリにメモしておいて、後で睡眠覚醒リズム表にまとめて書き出す」という使い方もできます。
睡眠覚醒リズム表の書き方
▽書き方は、こちらの記事で詳しく解説しました。



記録は気が向いたときで大丈夫
記録できなかったとしても、『記録ができなかった』ということが記録できます。
『書かなかった』=『症状があった』というデータになります。
私は、うつのときはやる気が出なかったりして書けないことがあり、忙しいときや躁、ADHDっぽいときは睡眠覚醒リズム表の存在をすっかり忘れてしまったりします。 |
書いても書かなくても、続けられることが大切だと思いますので、無理せず、自分のやりやすい方法を見つけてみてください。



【目指す姿】表がどうなればOKなの?
▼イメージはこんな感じです。
この例のように、
- 起きた時間と寝た時間がビシっと揃う
- 気分の波が全くない(ずっと±0)
のが理想です。
私はこれを医師から聞いたとき、「え、そんな人いるの?!」と信じられませんでした。ですが、症状が安定するとほんとにまっすぐになり、またびっくりしました。 |
▼私が今までで1番安定していた月のリズム表



さらに、理想を言えば、
- 薬の飲み忘れゼロ
- 危険な思考・言動を一回もしていない
…自傷(私の場合は過食(過食嘔吐))や自殺念慮など
が達成できるといいですね。
睡眠覚醒リズム表を続ける期間
医師から「もうやらなくていいよ」と言われたら終わっていいと思います。
私が思う目安は、
- うつ:『寛解』や薬を飲まなくなるまで
- 双極性障害:ずっと(一生)
です。
うつについては、寛解は『気分がまっすぐ』が3ヶ月続くまで、が目安で、寛解してもそこから半年くらいは薬を飲み続けると主治医から聞いたことがあります。 |
睡眠覚醒リズム表を書かなくていいのは、書かなくても症状を安定させることができて、生活リズムがビシっと揃うようになったときなんだと思います。
余談:『〇〇表』、名前ありすぎ…
『睡眠覚醒リズム表』を一番よく見かけるのですが、その他にもいろいろな表があって混乱しますよね。
私がざっと見つけたものでは、 社会行動リズム表、カラーリズム表、睡眠リズム表、睡眠スケジュール表、睡眠評価表、睡眠シート、睡眠日誌、睡眠表、行動記録表、生活リズム表、生活記録表、週間行動記録表、日常行動記録表 |
”行動”と付いているものは『認知行動療法』の目的が強く、”睡眠”と付いているものは『睡眠リズムの改善』の目的が強いようです。
でも、症状改善のために『症状を記録する』ためのモノとしては多分そんなに違いは無いと思います。
記録したい内容や、表のレイアウトで、様々に呼び方が変わってくるのだと思います。
自分の記録しやすい、続けやすいものがベストです。
さいごに
気分障害は24時間治療が必要ですが、病院で診察を受けている時間はほんのわずかで、ほとんどが日々の生活の中。
主治医やカウンセラーは24時間一緒にいてくれない。。。
睡眠覚醒リズム表は、そんな、自分で自分を管理しなければならない私たちの心強い味方です。


睡眠覚醒リズム表を使って、『波がまっすぐ!』を目指していきましょう!
▼改めて、睡眠覚醒リズム表のダウンロードはこちらです。



睡眠覚醒リズム表と合わせて取り入れたい
▼自分でできる症状改善の方法です。



おまけ:とび太の実際の睡眠覚醒リズム表
私は、毎月の睡眠覚醒リズム表を『双極レポート』としてこのブログに書いています。
▼私が双極性障害と診断されたばかりのころの1年間の睡眠覚醒リズム表をまとめた記事です。



▼私は、気分をこういう感じで分けています。



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