なってみて分かった!【当事者から見た】双極性障害とはこういう病気

なってみて分かった!【当事者から見た】双極性障害とはこういう病気 双極性障害について

 

こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano2)です。

2018年、26歳のときに双極性障害と診断されました。それまで、双極性障害というものを全く知りませんでした。

 

双極性障害と診断されてから、自分なりに双極性障害と向き合いつつ、症状改善に試行錯誤してきました。

そうして双極性障害と生きてみて、現在感じている、「双極性障害ってどんな病気(障害?)」ということについてまとめたいと思います。

 

※双極性障害は『障害』だと思っていますが、『病気』と表現しているところもあります。

 

 

双極性障害はそんなに絶望じゃない

双極性障害と診断されて、どんな風に感じられたかは人それぞれだと思いますが、きっと「人生終わった」と感じた人も多いのではないかと思います。

 

確かに、『障害』という名前だけあって、

一生治らない(改善はできる)

というのは、ショックが大きいと思います。私もそうでした。あっという間に人生を絶望しました。

 

でも、実際に双極性障害の治療をし、症状が安定してみて、

「双極性障害=人生終わった」という式は成り立たないと感じています。

 

 

症状に向き合い薬を確実に飲めば、人生は詰まない

もしかして今絶望を感じられているのであれば、それは、『鬱(うつ)』や『混合状態』の症状が出ているからかもしれません。≫気分の種類

その『鬱』や『混合状態』の症状が収まるまでは、絶望とか焦りとか後悔とか…ネガティブな気持ちが湧いてくると思います。私が「双極性障害でも大丈夫だよ。人生楽しめるよ」と言ったら、このページを一瞬で閉じるかもしれません。

でもあえてお伝えします。

双極性障害でも人生は全然終わってません!!

 

しかしそれには条件があって、

  • 適切な薬を確実に飲んでいる
  • 双極性障害を受け入れている
  • 症状を改善したいという意思がある

ということが必要だと思います。

反対に言えば、双極性障害を野放しにしている限り、絶望は続き、人生は崩壊していってしまうと思います。

 

想像以上に”ふつう”の人生が過ごせる

双極性障害でも、「人並みの幸せな人生」は十分に送れます。

私は双極性障害と分かったとき、将来はもうダメだと思いました。たとえば、次のようなネガティブな考えでいっぱいになってしまいました。

  • 「もう誰ともお付き合いできないんじゃないか」
  • 「結婚・子育てできない」
  • 「仕事にも就くことができない」
  • 「自分の力で生きていけない」

しかし、その後数年生きてみて、これらの絶望はほんとにただの妄想だったんだな、と感じています。

今、とても充実していて、”ふつう”の生活を送っています。これまでの人生で1番、って言っていいくらい、心身健康です。結婚してすぐ妊娠したので現在は無職ですが、子供を保育園に預けられるようになったらまた仕事にも就きたいと思っていますし、きっと仕事は何かしらあるだろうと思えています。友人とも遊んだり、新しい友人ができたりもしています。人付き合いも、以前よりもマイペースに楽しめるようになりました。将来の夢(うまやの宿をやりたい)もあります。

 

Twitterなどで双極性障害の人の言動を観察してみると、気分の波はあれど、けっこう皆さん「ふつうに」生活しているのが垣間見えると思います。

 

「できなくなった」のではなく「ふつう」になった

双極性障害と診断されて、「いろんなことができなくなった」「制限が多くなった」と感じている方もいるかもしれません。

事実、そう感じるところもあると思います。うつエピソードの真っ最中だったら、体力的にも何するにもしんどいと思いますし、医師から行動を制限されていることもあるかもしれません。

自分で症状を抑えようと、「無理しない生活」を始めた人にとっては、双極性障害と診断される前と後では、ある意味、別な人生なんじゃないかくらい、生き方が変わってくるでしょう。

 

過去の自分は正常じゃなかったのかも?

双極性障害と診断される前の、薬を飲んでいなかったころの自分と比較していませんか?

双極性障害だと気づいていなかった頃の自分は、いろいろできていたと感じるかもしれませんが、「普通(正常)」だと思わない方がいいです。『躁』や『混合状態』でエネルギーが溢れていただけの可能性もあります。脳が暴走することで実現していた状態、つまり「異常な状態」だったと言えます。

 

双極性障害の薬を飲むと、確かにスピード感はすこし落ちるので、「何もできなくなってしまった…」と感じられることもあるかもしれません。過去に、すごい能力や才能を発揮していたり、エネルギーに満ちた日々を重ねてきていた人にとってなら、なおさらでしょう。

双極性障害の人は、すごいパワーや能力を発揮することもあります。そういうときに想像していた将来や目標って、すごく高かったのかもしれません。なので、落差も大きく、今の現実がとても痛いのかもしれません。

 

双極性障害と診断されて、ホッとした

私は、双極性障害だと判って、絶望と同時に、すごく「ほっとした」のを覚えています。

「もう頑張らなくていいんだ」と、嬉しかったです。

 

そして、想像以上に、双極性障害でない人たち(”ふつう”の人たち)の生きるペースはゆっくりだなぁと感じています。

慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、「今までの自分よりもちょっとスローダウンした自分」くらいが、正常な自分なのだと思えるようになれたら、とても楽ですよ。

 

 

社会的に終わってもいない

双極性障害は、精神科(心療内科/メンタルクリニックなど)にお世話になる病気です。精神病に対する偏見は、確かにまだゼロではないかもしれません。”精神障害者”という言葉を、排除のために使う人がまだいるのも事実かもしれません。そういった偏見が自分に向けられると思うと、すごくこわいですよね。

特に、結婚とか、仕事とかで何か不利益を被るのではないかと、不安になってしまうの、すごく分かります。

 

偏見について

そういった、精神障害者への偏見について、精神障害者の私が感じているのは、

思っていたより全然、精神疾患に偏見持ってる人って少ない!

です。

友人や周りの人に双極性障害だと打ち明けましたが、だいたい皆んな、それまでと接し方は変わらずでした。「へ~そうなんだ(よく知らない)」、「ま~みんな年齢上がると何かしら病気の一つ二つなってくるよね」みたいな感じでした。≫カミングアウト経験談

 

精神障害者よりも、偏見を持っていて、それを簡単に相手に振りかざすような人の方がずっとヤバいかもしれませんね。そんな人とは距離をとってみたほうがいいかもしれません。家族であっても、誰であったとしても、です。

 

そして、後で衝撃だったのが、「1番偏見を持っていたのは実は自分だった」ということでした。「人生終わった」と感じているのは、もしかして自分が偏見をもっているからだったりしますよ。

 

過去はヤバくても、これからは違う

診断されるまでの人生で、何度か人間関係が崩壊したり、社会的に詰んだりしていたかもしれません。落ちるところまで落ちて、やっと病院にかかったとしても、仕方ないと思います(私はそうでした)。

「ボロボロの過去」は、双極性障害を野放しにしていた(治療していなかった)状態での話です。

これから先は、双極性障害だという自覚もありますから、双極性障害の症状をコントロールすることも、症状や被害を軽くすることも、必ずできます≫その方法。 双極性障害の治療に向き合い続ければ、これからはもう、ひどい人生をくり返すことは無いかもしれません。

きっと、診断前よりも素敵な人生になるはずですよ!

 

 

双極性障害は「衝動」の病気

双極性障害の主な症状は、「気分の波」と「体の不調」があります。

そしてさらに、この双極性障害を一言で表すと、『衝動の病気』だと私は思っています。

 

衝動がコントロールできないときがある

車で例えると、ブレーキも、アクセルもあるけれど、うまく働いていない感じです。あるいは、日によってブレーキとアクセルの効きが変わってくる感じ。

双極性障害の私たちは、脳に難ありなのです。特に、「衝動のコントロール」関係がダメ(調節が下手)になっているのではないかと思っています。

 

「衝動」を、感覚として意識されたことはありますか?

 

双極性障害者のヤバい行動は、「衝動」のバグとして説明できる

「〇〇がしたい」という気持ちが、強ければ「衝動が強い」ということです。逆に、鬱のときなど、「何かしなきゃな…でもいいや…」「何したいかわからないな…」みたいな状態は「衝動が弱い」と言えます。

衝動がうまくコントロールできない例を挙げてみます。

  • 「死にたい」の衝動が強すぎれば「自殺や希死念慮」
  • 「楽になりたい」の衝動が強すぎれば「自傷(リストカットなど)」
  • 「食べたい」の衝動が強すぎれば「過食(過食嘔吐)」

と、いわゆるヤバい行動につながっていきます。こうやって、名前が付く感覚ならいいのですが、「衝動」は自覚できないと、「なんとなくモヤモヤする」とか「イライラ」とかいう形で現れてくることも多いです。

 

私は【不安の衝動】がでることが多めです。特に鬱のときに強まります。

  • 嫌われてるかも
  • これ言っていいのかな
  • どうしたらいいんだろう

など、著しいコミュ障になります。焦るけれど、できなくて、パニックみたいになっていきます。涙が出て、メンヘラ化もします。

 

衝動は「症状」として自覚を

双極性障害の「症状」として起こる衝動的な行動には、あまり理由を伴わないことが多いような感じがしています。

とにかく、やりたいからやってしまうのです。なぜ今自分がこうなっているのかわからない。確かに自分がやったことだけど、なんでやったのかわからなない。だから、危険なのだと思います。

 

双極性障害も、他の病気と同じような感覚で治療していくのがスムーズだと思います。

  • 気分
  • 体調
  • 衝動

これらのどれが出ても、「症状が出た」と考えると、対処も早くできるようになると思います。

 

自殺について思うこと

双極性障害は”自殺率の高さ”でも有名ですよね。どれくらい高いかというと、一般の人たちの17~20倍くらいみたいです参考:大日本住友製薬。一般人口の25倍以上、うつ病の約2倍、という記事もみかけました。参考:週刊朝日 (アエラドット)

 

私は一当事者ではありますが、この数字については、「まぁ、そうだろうなぁ…。」という感想です。

双極性障害の自殺は、単極性のうつ病に典型的な、「死にたい」「迷惑をかけられない」とか一生懸命考えて悩んで苦しんで自殺を図る、という感じではなく、

「あ、死のうかな。」くらいの軽い感じで自殺することだってあり得るだろうな、っと思うからです。

 

私も、ひょいっと死のうとしかけた(希死念慮が湧いた)ことがあり、こんな感じで死ぬのか双極性障害者は!と新鮮だったものです。感覚として近いもので思い浮かんだのは、温泉に沈んだらきもちいいだろうなぁ、とか、好きなアーティストの全曲シャッフル中に、「この曲聴きたい!」となって次の曲へボタンを押したくなる、そんなものでした。

 

▽わかりみです。生きててくれて良かった…。

 

双極性障害の人の「衝動」というものが、強すぎるし、そして早すぎるが故に、自殺をしてしまうこともあるのだと思います。本人も何でなのか分からないこともあるかも。もはや、「つらかったね」とかそういう、感情の世界では無いような気がします。

 

自殺=双極性障害の「症状」が出ているということなので、自殺を予防するというよりか、「双極性障害の症状を抑える対処をする」と考えてゆくほうが良いでしょう。

 

双極性障害と過食(過食嘔吐)

過食や過食嘔吐は、双極性障害の症状の1つとして出ることがあります。過食があるかどうかで、単極性の『うつ病』と区別されたりします。過食も、「食欲」という衝動がコントロールできないのが原因です。

【経験談】私が過食嘔吐をしはじめて双極性障害と診断されるまでの話
...

 

 

双極性障害でつらいと感じるとき

最近は、たまにありますが、全体から見たらほんの少しです。

 

体がしんどいとき

体がしんどいときは「つらい」と感じやすいですよね。双極性障害の体にでる症状は人によって様々ですが、めまいとか、息苦しさとか、頭痛とか、すごくだるいとか、熱っぽいとか…。そういう「体の不調」があったら、やっぱりつらいですよね。≫双極性障害の身体症状

 

▽「なんかつらい…」と思ったら薬を飲み忘れていただけだったことも。

飲み忘れの恐怖!薬がないと何もできない!双極性Ⅱ型障害の経験談
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人間関係に影響がでるとき

双極性障害で「気分の波」が有る故に、大切な人に、したくなかったことをやってしまったり、逆に、「こうしたい」のにできない。その結果、人間関係にヒビが入ってしまったり、連絡が来なくなってしまったり…とかいうとき、つらいなぁと思います。

小さいことで言えば、例えば私は、鬱っぽくなって、相手に話しかけることができない。せっかくやさしくしてもらったのに、涙が出て、無言で逃げてしまった。そして、自力でなかなか立て直せない。そんなときとか、「あぁ、双極性障害じゃなければ」とか思ってしまいます。

 

相手を大切に想っている証拠なんだ、と思うようにして、波に飲まれないように気をつけています。また、相手を不快にさせてしまったら、もし次にまた会う機会があったのなら、謝罪して、今後は気をつけようと強く思います。

どう接したらいい?双極性障害の友人への接し方【当事者が思うこと】
双極性障害の【友人】に対して「どう接したら良いのか?」について、双極性障害の当事者が「こう接して欲しい」思うことをまとめました。双極性障害を始め、うつ病などのメンタル疾患の友人への接し方としても参考にしていただけるのではないかと思います。

 

 

双極性障害はやはり、”比較的新しい”病気

双極性障害は以前、『躁鬱病(躁うつ病)』と呼ばれていたそうです。そして、躁うつ病の呼び方は『双極性障害』となり、近々、『双極症』と呼ばれるようになるそうです参考:松浦秀俊 / note

たった十数年(?)で、呼び方がこんなに変わるくらいですから、双極性障害がいかに最近までスポットライトが当たっていなかったのかがわかりますね。ずっとずっと昔から世界には存在していた疾患だったのに、最近まで十分に治療を受けることができなかったのだと思うと…現代に生まれて良かったな…と思ってしまいます。

 

「医師にも診断が難しい」の実際

双極性障害と診断するのが難しい、というのは『難病』であるということではないと思います。医師がよく知らないということでもないと思います。

その場で【初対面の】患者を双極性障害と断定するのが難しい、ということかな、というイメージです。

双極性障害と診断されるには、これまでの人生で何回くらい精神科にお世話になったかを目安に判断されることも多いと思います。

 

過去の記録さえ正確に医師に伝えられれば、適切に診断してもらえると思います。”双極性障害と診断されるまでに平均○年”みたいな記述をよく見かけますが、恐れずにいてほしいです。この○年というのも、きっと、近年でぐっと一気に短くなっているはずです。

 

▽私は自分から診断を取りにいきました。しんどすぎたので…

双極性障害の診断を貰うために使ってほしい!躁うつライフイベント表
...

 

治療法や情報が曖昧なところがある

医師によって言っていることが若干変わってきたり、ネットで情報を調べてみると、いろいろ正反対の情報が出てきてしまったりすることもしょっちゅうです。

人によって、処方される薬もほんとに違いますよね。

 

新薬や治療法がどんどん出てきている

私が飲んでいる気分安定薬のラミクタール(ラモトリギン)も、日本で認可されたのが2008年。双極性障害の薬の中では新しい方になります。

そのためか、ラミクタールの量や、妊娠との兼ね合いなどを経験して、モヤモヤしたり不安になることが多々ありました。

最終的には「データ不足」と医師にも言われました。

 

自分で情報を集めるのも大切

双極性障害の場合は特に、医師に丸投げにせず(もちろん技量のある医師ならそれでいいのですが)、自分からも積極的に情報を集めていくといいと思います。

ネットや書籍の情報は、目安3年以内のものがオススメです。

そして、納得できないところがあったら、医師にとことん質問していいと思います。私の主治医は、分からないときは「調べてまた次回お伝えします」と言ってくれることもあります。

 

遠慮せず、治療に関わっていきたいですね。

 

 

まとめ:淡々と適切な対応を

 

双極性障害は、脳の障害なんだなぁと日々実感しています。それは、薬が一生必要ということでもあります。しかし一方で、症状を改善することもできる、というも私は確信しています。

 

双極性障害は野放しにしない限り、一緒に生きていける障害です。

双極性障害の症状を抑えようとすると、必然的に、心身を気遣って無理しない生活を送ることになるので、結果、健康になると思います。双極性障害になったら、むしろ長生きもできちゃうんじゃないか?と私は思っています^^

 

ぜひ、少しずつ、自分に合った改善方法を探していってみてください。

 

 

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「双極性障害になったらまずどんなことをしたらいいか」をまとめました。双極性障害と診断されたばかりの人はもちろん、症状改善を目指している人などにも活用していただけると思います。内容は全て私が実際に経験したものを元にしています。

 

 

 

 

 

 

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