こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano)です。
「気分の波」との格闘を1年半ほど続けてきました。
自分なりに試行錯誤した結果、気分の波も落ち着いてきています。

自分は、どんなときに、どんな気分になるのか?
分かってきたのでまとめたいと思います。
波の原因を一言でいうと
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気分の波を大きくする原因。
それは、
”脳”の「疲れ」と「ストレス」
だと私は考えています。
気分の波が大きくなってしまったときにその原因を考えると、「嫌なことがあった」とか、「失敗した」とか「刺さることを言われた」とか、そういう、【出来事】は分かりやすいですよね。
でも、自分が「波の原因」だと思った出来事は、【きっかけ】に過ぎなかったりします。
同じような出来事でも、気分の波が立つときと立たないときがあります。また、波につながるような出来事が無いのに、気分の波があることもあります。 |
一言でまとめると、気分の波を引き起こしているのは、「脳の疲れとストレス」です。
しかし、ざっくりとしているので、さらに深堀りしてゆきたいと思います。
「脳の疲れとストレス」の要因
脳へ負担をかけることがイメージしやすいこととしては、「たくさん考える」とか、「頭を使う」、「いろんなものを見る」といったことがありますが、ここでは省略します。
脳に疲れとストレスを与えやすい要因は次のとおりです。
①天気 ②食べ物 ③リズムの乱れ ④環境 ⑤薬 |
それぞれ順番にみていきます。
①天気
もぐら綿棒さんによる写真ACからの写真
雨の日は「うつ」になりやすいというのを耳にしたことはありませんか。
「気象病」、「低気圧うつ」とも言われています。
天気の影響を強く受けやすい人もいれば、あまり感じない人もいるようです。
私はかなり天気の影響を受けがちで、天気によって、下のように気分が影響されます。
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私がずっと不思議に思っていたのが、「起きた瞬間、鬱っぽいときがある」ことです。
そんな日に窓の外を見ると、どんよりと曇っていたりします。
室内にいても天気の影響を受けてしまうんですね。
「光」の他にも、目に見えない「気圧」も私達に影響しているのだと思います。
調子が悪いのに原因が思い当たらないときは、空を見てみよう
うつのとき、もしかすると、どんより天気ではありませんか。
逆に、晴れていても気分が落ちてしまうこともあります。
「快晴」には、注意です。
空がスカっと晴れ渡っているようなときは、脳にとっては「光情報が大量に入ってくる」ということで、脳への刺激(負担)が増えます。
そして、お天気と一緒に調子も良いと、つい色々やりすぎてしまいます。
そんな日の夕方には体も脳もくたくたになって、結果、ずーんと落ちてしまうんですね。
②食べ物
proustさんによる写真ACからの写真
食べ物のうち意識すべきは、糖質、カフェイン、アルコール、の3つです。
糖質
疲れたときや不安なときなど、甘いものが食べたくなりませんか?
または、丼ぶりやラーメン、ご飯パンなどを無性に食べたくなったり。
甘いものや炭水化物を食べると幸せを感じますよね。
でも、その満たされた感は一時的で、その後、落ちます。
だるく、疲れます。
血糖値が急上昇→急降下すると、気持ちも一緒に急降下
糖質をたくさん食べた後には、気分が不安定になりやすいので、糖質は「うつ薬」「疲れのもと」と言ってもいいと思っています。
そして糖質の厄介なのが、うつになるともっと糖質を欲しがってしまい、もっと落ち込む…という負のスパイラルになりやすいことです。
糖質を食べてはダメということではないです。「食べすぎに注意」です。 |
過食持ちの人は、過食するとき、甘いものや、炭水化物、濃い味付けのものを食べがちではありませんか。
しかも、一気に、大量に。
過食したあとイヤな気分になってしまうのは、糖質のせいかもしれません。
アルコール
飲むと、気持ちよくなるイメージがありますが、お酒はネガティブ思考も加速します。
つまり、鬱にも引き込みます。
睡眠の質も下げます。
鬱っぽいとき、や調子が悪いとき、前日によく眠れていないことはありませんか。
アルコールは精神病と相性が悪すぎます。
薬の作用を変える可能性もあるので、基本的に飲まない方が良いです。
カフェイン
コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどの飲み物など、意外と色々なものに含まれているカフェイン。
お酒と同様、脳を興奮させます。
「集中できるようになる」というメリットがイメージされがちですが、脳が興奮することはデメリットにもなり得ます。
私は、カフェインを摂るとイライラが悪化したり、ADHD化したりすることがあります。脳が過剰に興奮するんだと思います。 |
カフェインを寝る前に飲むと、眠れなくなりますよね。
睡眠の質が低下したり睡眠時間が少なくなったりすると、鬱にもなりやすいですし、躁転の危険もあります。
③リズムの乱れ
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私達の1日を刻む体内のリズム。
そのリズムを刻む要素の中で、「気分の波」に関係する、
- 光
- 血糖値
- ホルモン
が重要です。
これらの要素(シグナル)の同調がズレてくると、気分の波も乱れてきます。
光
特に、朝イチで浴びる光は欠かせません。
太陽の光などの目に刺さるくらい明るい光は、1日のスタートを決めます。
私は、朝の光を浴び忘れると、午後、「うつ」や「混合状態」になることがあります。 |
一方で、夜の光も厄介です。
遅くまで明るい蛍光灯の光やブルーライトを浴びて過ごしていると、眠気が起こりにくいですよね。
朝は明るくて、夜は暗い。
これが重要です。
血糖値(食事)
血糖値は、体内リズムを刻む役割もしています。
朝食、昼食、夕食、の3回の血糖値の波が、体内リズムの安定には必要です。
『糖質制限』ブームですが、体内リズムを刻むという理由で、糖質を完全にはOFFにしなくていいと思います。 |
最近不安定だな…と感じるときには食生活も振り返ってみましょう。
日によってバラバラな時間に食事を取ったり、食事を食べない時があったり、あるいは間食が多かったりしていませんか。
睡眠
ここではリズム要素としての睡眠です。
寝ているときに出るホルモンも、体内リズム(睡眠-覚醒リズム)を刻んでいます。
起きる、寝る、のタイミングが地球の明暗とリンクしていることが理想的です。
リズムの乱れは想像以上に体と脳に負担をかける
光、血糖値(食事)、睡眠。
リズムが少しくらい乱れても、体に明らかな自覚症状が出る訳ではないのが気づきにくいところ。
でも、自覚症状はなくても、気分の波につながるので気をつけたいですね。
④環境
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暮らしや、生き方にも目を向けてみましょう。
毎日過ごす環境に、ストレス原因はありませんか。
生活・職場の環境
極論かもですが、1日を過ごしている環境は「穏やか」であるのが普通です。
仕事の負荷が大きい、音や光が騒々しい、人間関係が良くない、など、自分が思っているよりもとても大きなストレスになります。
私は、過去の仕事関係でいうと、東京で会社員をしていたときは「駅のホームの音」「人混み」などが、牧場で働いていたときは「パーラー(搾乳室)の機械音」が、大きなストレスになっていたようです。「うつ」になって環境を変えてから、やっと、これらのストレス環境が「うつ」の原因になっていたと気づきました。 |
そこにいると辛くなったり、そこに行く前やそこに居た後などに調子が悪くなるような場所はありませんか。
もし、緊張する、イライラするなど不快さを感じるのであれば、その環境がストレスになっているサインです。
環境の「変化」はストレスになる
ヒトも、生き物。
牛の仕事もして知ったのですが、毎日同じ日々が繰り返されることが、実は1番ストレスが少ないんです。
そうはいっても、生きているだけでいろいろ起こるのが人間の人生。双極性障害の人なら、意図せずとも人生は激動になってしまっているかもしれません。
「環境の変化」を考えると、ライフイベント(進学、就職、引っ越し、結婚など)の「大きな変化」がイメージしやすいかと思います。
その変化の内容の、Happy・ネガティブに関わらず、変化はストレス源になります。
「大きい変化」はストレス量もハンパじゃなく大きいです。「大きい変化」があるときは、波が立っても仕方ないと私は諦め始めて、薬に頼るようにしています。どんなに大きな出来事も、数年かかったとしてもいずれは終わるので、どうにか生き延びることを考えます。 |
▽「環境の変化」が無くなった今、気分も落ち着いています。

日々の「小さい変化」も見逃せない
人と会う、締め切り、約束の時間、ルーティンの変更、天気、などの、ちょっとしたことも「変化」です。
普段と違うことをするときは、意識していなくても自分を緊張させています。
てんかんの人は、緊張とストレスが発作を起こす原因の1つだそうです。
双極性障害も、緊張やストレスで気分の波が起こるのは、似ていますね。
私は、人に会う約束をしている前や、期限がある用事など、「予定」が鬱を引き起こしがちです。ひどい時は、予定の直前に号泣し、安定剤を飲んだこともあります。楽しみにしていた予定だったときはなおさら落ち込みます。 |
気分は、1日単位、数時間単位、もしかするともっと短い時間でカンタンに変わります。
⑤薬
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薬なしではどうしようもないかもしれない
気分安定薬は、脳の過剰な活動を抑えてくれます。
薬で脳の活動レベルを抑えていない状態では、脳は常に働きつづけてしまう状態。
フル稼働を続けるのは、脳にとってものすごいストレスになります。
薬が無い状態では、ブレーキが壊れているような状態ですし、脳が暴走しても仕方ないと思います。
脳もキャパオーバーかもしれません。
私は、薬を飲んでいないと、体が重かったり、脳がいっぱいでキツい感じになったりもします。 ![]() ![]() ![]() 飲み忘れの恐怖!薬がないと何もできない!双極性Ⅱ型障害と気分安定薬 ...
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薬の服用ミスでも波は起こる
たとえば、気持ちを落ち着かせるための抗不安薬や抗精神病薬。
ちょうどいい量を飲んでいれば、波を穏やかにしてくれます。
が、飲み方を間違えばその逆も起こります。
私は、抗精神病薬(ぼーっとする薬)を必要以上に飲んでしまったことがあります。プチODです。落ち着くどころか、うつも通り越し、ひどい「混合状態」になってしまいました。 |
ケミカルな薬は、効果も抜群。
使い方を間違えば、デメリットもすごい。
まとめ:波はストレスの存在を教えてくれる
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以上、私が感じる「気分の波の原因」を紹介しました。
キーワードは、「脳の疲れとストレス」です。
双極性障害になって1年半足らずですが、
最近はほんとに、双極性障害は「脳」の障害なんだなぁと感じます。
脳が私達のウィークポイント。
「脳への負担」と、「気分の波」は、とてもリンクしていると私は考えます。
気分の波が立つのは、「今」が自分に合っていないからかもしれない
双極性障害の私達は、大げさなくらい、自分を敏感だって思っても良いと思います。
もしかすると自分が思っているよりもずっと、周りからの影響を受けやすい。
波が立つほど自分を追い込まずに、
自分にもっと気を遣って生きていって欲しいです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
ではどうしたら気分の波を抑えられるか?
次の記事に具体的な方法をまとめます。



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