目次
こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano)です。
双極性障害と診断されてから初めての転院をしました。
転院にかかった期間、、、なんと、3ヶ月!
正直、こんなに時間がかかるとは思っていませんでした…(;;)
私の住んでいる地域事情や、私の要領の悪さもあったと思いますが、、、。
これから転院をする方々へ、私の失敗からなにか参考になることがあれば幸いです。
今回の転院で関わった病院(精神科/メンタルクリニック)について、この記事の中では次のように呼びたいと思います。 A病院:これまでお世話になっていた病院(札幌) B病院:いちばん最初に選んで挫折した病院 C病院:最終的に予約をとった新しい病院 |
▷私が、これまでの通院の経験から学んだ「病院の選び方」についてはこちらの記事にまとめました
>>精神科・メンタルクリニックを選ぶときに確認したいポイント
今回の転院のきっかけ
転院の理由は、「引っ越し」です。
結婚し二人暮らしを始めるにあたり、北海道から茨城県へやってきました。
札幌のメンタルクリニック(A病院)はとても素晴らしかったので、ほんとうに名残惜しい…。
A病院で、気に入っていた点のうちの1つが、「オンライン診察」でした。
家に居ながら、診察を受けることができるのです◎
アプリでやりとりするのですが、次回の診察の予約は自分の好きなときに選ぶことができます。しかもA病院ではだいたい数日後から空きがたくさんあったので、とてもストレスフリーでした。
ですが、このオンランイン診察も、毎回オンラインで診てもらえるわけではなく、半年に1回?(診察3回に1回?)は直接クリニックで受診しなければならないそうです。
茨城から半年に1回札幌に飛ぶことも出来ないことはないのですが、お金も労力も必要になります。
私にとって現実的でないと判断し、引越し先から近い病院を探そうと思うようになりました。
いざ、転院するぞ~!
「転院」の作業をスタートしたのは、新居に引っ越して1ヶ月経ったころです。
手持ちの薬が残り少なくなっていたので、そろそろA病院の診察(オンライン診察)を受けて、薬を貰いつつ、紹介状を書いてもらおうと思っていました。
それにしても、右も左も分からなさすぎる
茨城は生まれ育った土地とはいえ、地元の精神科についての知識はほぼ0※でした。
頑張るしかない!と自分にムチを入れてはいても、不安でいっぱいでした。
※ 24歳(4年前)の会社員時代に、「うつ状態」になって実家へ送還されたとき、実家から近いメンタルクリニックに通っていたことがあります。
通ってはいたのですが、病院選びから転院の手続きなどすべて母がやってくれたため、私は転院の「作業」はほとんどやったことがありません。 その当時受診したメンタルクリニックについては、今回は、新居から通うには遠いことと、札幌のA病院と比べると可もなく不可もなくなため、あまり魅力は感じず、転院先の候補には入れませんでした。 |
病院選びの方法
私は、とりあえず新しい家から通える範囲(車で30分以内を目安)で新しい病院の候補を探し始めました。
方法は、Googleマップで「精神科」と検索して、出てきた病院の中からレビューや口コミを読んだり、病院のHPを見たり、で決めました。
病院の雰囲気などは、感覚的なものなので直接病院に行ってしまった方がよく分かるんだろうな、とは思いつつも、できませんでした;
また、HPなどに双極性障害について言及している病院は少ない印象でした。
第1候補:B病院
レビューを見て、B病院が気になりました。
いいなと感じたところは、親身に聞いてくれる医師(院長)がいること、HPで見たクリニックの雰囲気が良さそうなところ、「代表的疾患」のページに発達障害も載っていたところです。
できれば、レビューで評価のいい、院長先生に診てもらいたいな、と思いました。
いざ、電話
電話をかけ、「初診(転院)で診察を受けたい」と伝えると、
B病院:「紹介状は手元にありますか?紹介状が手元にない場合は予約を受け付けることができません。」
とのことでした。
戸惑いました。
まず予約をとって、それからA病院で紹介状を書いてもらう流れかと思っていたからです。
とっさに、手元に紹介状あります、と嘘をつくことも考えました。今予約せずに紹介状を準備しているうちに時間をロスしてしまうと思ったからです。
(A病院ならばすぐ診察を受けられるので、1週間後には手元に準備できる見込みがありました。)
予約の前に手元に紹介状が必要!?
紹介状(診療情報提供書とも呼ぶそうです)を持っていないと、B病院は予約できないということで、
紹介状を書いてもらうため、そして薬も処方してもらうために、それまで通っていたA病院を受診しました。
(「オンライン診察」という神なサービスにより、茨城にいながら診察が受けられました!)
紹介状が手元に届き、再び、B病院に電話をかけました。
すると…
B病院:「今は来月まで予約がいっぱいなので、また来週かけてください。予約は1ヶ月前に取り始めることになっていますので。」
私:(・・・。なにこれこわい。来週朝イチでどん!ってこと?飛行機の予約システムみたいだな…。)
リトライ、そして挫折
次の週になり、再び電話をかけました。
が、また、予約がいっぱいでした。
「また来週お電話ください」とまた言われました。
いつ予約が取れるかわからない状態。しかも、予約が取れても確実に1ヶ月以上は後…。
レビューで良かった院長先生にこだわらなければ、他の医師は3週間後くらいには予約が取れるそうでした。
このような、「時間制限×優先順位×自分の気持ち」を天秤にしなければならない状況で私は思考停止しがちなのですが、今回も判断できなくなってしまいました。
そうこうしているうちに、手元の薬は着々と減ってゆきます。
たった2回しか電話をかけていなかったのですが、その夜うつっぽくなってしまいました。
受診できたとしても、その後もこんな風に予約の度にストレスを感じるのか?
・・・やっぱりB病院は、やめた!!
そうして、1ヶ月ほどの時間と労力、せっかく書いてもらった紹介状をムダにしてしまいました。
今度はC病院に
B病院で心折れた私は、気を取り直して、次に、C病院を候補に考えました。
C病院は、少し距離が遠いことと精神科の医師が1人だけなのがマイナス要素でしたが、診断項目の中に双極性障害が記載されていたこと、そして、発達障害も診ているというところに惹かれました。
まずは予約の電話
HPで「電話予約が必要」と見たので、電話をかけました。
すると、
C病院:「予約の前に、うちで診れるかどうか判断するので、紹介状をください。」
とのこと。
私は、なるほど、新しいパターンで時間がかかりそうだな…と思いました。
でも、受付の人の対応がとても優しく丁寧な感じだったので「めっちゃ親切~~~(;;)」と救われていました。
ちなみに、あらかじめ紹介状が必要だったのは、C病院は入院ができないためだそうです。入院歴などを確認したかったのかもしれません。 |
紹介状書き直し!
C病院に電話し、他院あての紹介状でも大丈夫か訊いてみました。
でも、C病院ではそれはダメみたいでした。
紹介状の使いまわしはできないのかもしれませんね^^;
紹介状の中身は一緒だろうに捨てるのもったいないな…と思いつつ、紹介状の封筒の宛名を変えて書き直してもらうために、A病院に再び問い合わせました。
「すみません、また紹介状を書いていただくことはできますか…?」
快くOK。
宛名の無いタイプの紹介状にしてもらえないかと訊いてみましたが、それはできないということ。
病院によってやり方や考え方は様々なんだなぁと感じました。
幸い、今回の紹介状を書いてもらうにあたって、診察はなしでOKでした。
診察が要らなかったのは1回書いてもらっていたためかな、と思います。
A病院の受付の人は相変わらずとにかく親切で、安心感に浸りました。
紹介状が届くと、しかも紹介状の料金をタダにしてくださっていました。なんと。。。
△紹介状と一緒にこんなメモが添えられていました。素敵なお心遣い。
「相変わらず神様みたいな病院だ…」と感激の極みでした(;;)
そして、数日後、紹介状をC病院に郵送しました。
△こんな感じで、A病院からの紹介状と、添え状(これで大丈夫だったのかな;)を、C病院に送りました。
C精神科予約できた!でも2ヶ月待ち…
そしてついに。
診察して貰えるかどうかの結果が来ました。
電話が来たのは、紹介状をポストに入れてから土日を挟んだ翌週でした。
C病院:「診察をお受けできます。予約は○○日でいかがでしょうか?」
やったーーー!ついに!転院できる~~~!
・・・でも、あれっ?
2ヶ月後…?!
最初に電話したときに、「予約できることになったら、だいたいどのくらいになるのか」訊いておけば、2ヶ月待ちと聞いてもびっくりせずに済んだのかもしれません^^;
C病院:「手持ちの薬はそれまで足りそうですか?今の病院は札幌ですよね…」
と気遣ってくれました。
私は、「いえ、足りないのですが、オンライン診察してもらうので大丈夫です!」と反射的に答えました。
浅はかですが、もし「薬も足りないし、どうしても手に入れられなさそう」と訴えていたら、もう少し早く診察して貰えたのかな、なんて気持ちも頭をよぎりました。
予約から受診するまでの待ち期間に
薬が足りなくなりそうなので、再びA病院の診察を受けました。
私:「何度もスミマセン…。」
紹介状も書き直しさせてしまって、手間をかけて申し訳ない気持ちでした。
それにも関わらず、先生はいつも通りニコニコで、
「また何かあったら(受診してください」
と言ってくれました。
その一言にどれだけ救われてきたことか分かりません。あぁ、神様!!
そして、待ちに待った2ヶ月後の2019年8月上旬。
ようやくC病院で初診を受けることができました。
新しい病院の感想は…
C病院は、主に地域の障害児を対象としているような病院です。
成人した私が受診してもいいのかな。。。という想いを抱きつつも、一度も迷惑そうな感じはなく受け入れていただきました。
2ヶ月待った甲斐があったなぁ、と感じられる病院やスタッフの雰囲気、医師でした。
転院での初診なのに、20分以上もヒアリングしてくれました。
(私はもう薬が確定しているから、診察はサラッとしているのだろうと想像していたのです)
初診で訊かれたこと
医師から質問されたことは次の通りでした。
何か不安なことはありますか?
最初に訊かれました。
私は「いえ、これからの妊娠・出産には不安があります」と答えました。
帰ってきてから、ラミクタールの量が今のままでも大丈夫か?ということを聞いてみたかったなと後悔しました。
いままでの人生(経歴)についてざっくり
・小、中、高校、大学はどこだったか?
・就職先は?(会社名は?)
・どこに住んでいたか?
・今は誰と暮らしているか?
など。
大学の学科名を訊かれ、「生物学科」と答えると「どんな研究をしていた?」と話題を広げられました。
この医師は、ネットで名前を検索すると研究者情報がでてきました。
個人的に、研究内容に興味があって質問したのだと思います。残念ながら私の卒検の内容は先生の分野には関係ないようでしたが…。
躁/鬱のときの病態
・ハイになったときはどんな感じだったか?お金はどのくらい使ったか?
・抗うつ薬を処方されていたとき(人生最初のうつのとき)は、どんな感じだったか?
抗うつ薬(ジェイゾロフト)を飲んでいたときの感覚については、「母は、ぼーっと動きが止まっていると言っていました」「ラミクタールの方が全然スッキリ感があります」「よくわかりません…」、という感じの曖昧な答えになってしまいました。
医師も、欲しかった情報が得られていないような雰囲気でした;
なんて答えるのがよかったんだろう…。
▷ちなみに、最初のうつの経験をまとめた記事です。双極性障害【経験談①】人生で初めての『うつ状態』症状と反省点
現在飲んでいる薬
・ラミクタール(気分安定薬)以外は飲んでいる?
紹介状には、ラミクタール以外にも、処方されたことのある頓服が載っていたため、確認のためだと思います。
現在、妊娠してからは、ラミクタールだけしか飲んでいませんと伝えました。
なぜ自分が発達障害だと思った?
自分から「私は発達障害(特に自閉スペクトラム/ASD)かもしれないと思っているんです」と伝え、それが本当かどうか確認するために訊かれたのだと思います。
・子供のころ忘れ物は多かった?
・部屋は散らかっている?
音と光が苦手なこと、牧場時代に指摘を受けたこと、贈り物のやりとりでつまづきがちなこと、仕事のミスが多いこと、子供のころ忘れ物をするのがいつもこわかったこと、女の子グループに入れなかったことなどを話しました。
部屋が汚いかどうかは、「どうでしょうね…(ごまかし笑い)」という返しをしてしまいました。
「発達障害の特徴」を説明する感じで意識すれば、もう少し的確に説明できたかな、と反省しています。
新しい病院が気に入った理由
これは私の好みもあると思いますが、
・医師がおだやかで優しそう
・変に気を遣われない感じ
・一言一言が簡潔
・質問に答えてくれる
・前向きなアドバイスをくれる
などです。
子どもがたくさん受診する病院だからか、先生のキーボードを叩く音が非常に静かでした。
コチョコチョ…カチャ……という感じでした。はじめての光景だったので、その配慮に感動しました。
(ダダダダ、ッターン!!という打ち込み方は、イライラしているんじゃないかとか思って私はビクビクしてしまいます…。)
病院の受付のスタッフの親切さや、いたるところにある可愛らしい生き物のモチーフ(かわいい!)なども気に入りました。
ずっと自分のなかでモヤモヤしていた「発達障害」についても伝えられて、医師もまあまぁ同意してくれて、嬉しかったです。
診察の最後に、「双極性障害でも妊娠した人はいますか?」と質問したところ、「いますよ。でも大変そうです。」とのことでした。
私については、「双極性障害というよりか、自閉由来の困難の方が大変でしょうね」という感じで言っていました。
子どもがいることによって自分のペースが乱されることや、鳴き声が耳に痛いなどの理由だそうです。
こういう、指摘や注意をしてくれたところも好感をもてました。
不安の残るところ
C病院にはまだ1回しか行っていませんが、3ヶ月後の診察が楽しみになるくらい、好印象を持てました。
でも、もちろん、マイナスなところもあります。
子どもが多くにぎやかなことや、保護者の目が気になること、待合室が他の診療科と一緒なことなどです。
調剤薬局が隣接していないので、処方箋を貰うために薬局に改めて行かなければならないことも少し不便です。
医師に、次回からも丁寧に診察してもらえるかも不安です。
この病院ではないですが、優しかったのは初診だけ、なんていう話も耳にしますから…。
医師の技量もまだ未知数です。
反省・まとめ
今回の転院でなぜ3ヶ月もかかってしまったのか。
大きな原因は、
・転院先探しを始めるのが遅すぎた
・時間の読みが甘かった ・病院を選ぶ基準が曖昧なままだった |
だと反省しています。
この記事を読んでくださった方が、もし転院をされるときには、ぜひ、思っているよりも数ヶ月早めに行動をはじめてみてください。
予約を早く入れておくことに越したことは無いと思います。
1番大切なのは、治療薬を手元に切らさないことだと思います。
また、今回の転院の作業全体を通して特にストレスを感じたところは、
・電話の回数が多い
・いつ予約できるのか先が見えない ・薬の残りが減ってゆく焦り |
薬については、オンライン診察ができない環境だったら終わってたなと思います…。
処方箋や紹介状のために何度も札幌行くことになっていたら…想像したら恐ろしいです。
前の医師へ「お世話になりました」を早く伝えすぎて、その後の診察が気まずかったなぁ…(先生はいつもどおりでした!)。
まとめ
次回転院することがあったら、はじめから、何ヶ月もかかることを想定して動きたいです。
転院のやり方は失敗の連続でしたが、結果は、いい医師に出会うことができ、薬を処方してもらったので成功としようと思います!
最後までお読みくださりありがとうございました。
オススメ記事▷精神科・メンタルクリニックを選ぶときに確認したいポイント



道東で人生を再スタートし、生きやすくなる方法を試行錯誤・発信しています。
馬の師匠の元で馬の乗り方や馬つくりを学びました。
馬のいるB&B『うまやの宿』をいつか実現したいです。
多様な生き方を応援します。双極性Ⅱ型障害、28歳、現在妊娠中。
コメント