妊娠中から読みたい!『発達障害の改善と予防』感想・レビュー

妊娠中から読みたい!『発達障害の改善と予防』感想・レビュー レビュー

 

こんにちは。とび太(@umayano)です。

澤口俊之さん著の『発達障害の改善と予防 家庭ですべきこと、してはいけないこと』のレビューを書きたいと思います。

 

とび太
とび太

この本は内容が濃い分、ボリュームも大きいです。忙しいママや、読む時間が無い人でも読めるように、できるだけ簡単に、ポイントを絞ってまとめたいと思います!

 

私がこの本を手に取ったきっかけは、発達障害のお子さんを持つ方のアメブロを見ていて、たまたま「妊娠中に読みたかった!」という記事を読んだことでした。

私は現在妊娠中で、私自身にASD(発達障害/自閉スペクトラム症/旧アスペルガー)の傾向があると思っています。なので、今お腹の中にいる子が発達障害になる可能性もあります。我が子の発達障害を予防できたら…と思い、この本をすぐに図書館に借りに行きました。

 

びっくり!発達障害は改善することも、予防することもできるんです!

この本を読んでみて、著者である澤口俊之さんの、「正しい情報を普及したい」「発達障害を減らしたい」という強い気持ち(信念?)に共感しました。発達障害は最近、一気に知名度が高まっていると思いますが、その一方で雑多な情報が溢れ、そのせいで困惑したり逆に苦しんだりしている人もいるのではないかと私も思います。私は発達障害かも、と気づいたときには絶望しました。実際には発達障害=絶望だなんて無いのにも関わらず、です。
また、個人的なことなのですが、ざっと読んだだけで当てはまりすぎて驚いたことがありました。それは、「フラッシュカードはADHDを悪化させる」というものです。なぜかというと、私の姪っ子(4歳くらい)なのですが、一時期、すごく「この子はADHDなんじゃないか?」と心配になるほどうるさかったのです。そして、姪っ子はフラッシュカードを習いに行っているというのを聞きました。澤口さんの言う、「発達障害は(不適切な養育によって)作られてしまうこともある」の実例を見たようでした。そして、この本への信頼も高まりました。
それでは、この本について、ポイントを絞ってまとめていきたいと思います。
※このレビューの内容は「私が印象に残ったこと」を中心にまとめているので、澤口さんの表現と異なってくるところもあると思います。いざ改善や予防の方法を試すときには、本を読んで正確に理解されてから実行ください。
▽『発達障害の改善と予防 家庭ですべきこと、してはいけないこと』

この本をざっくりと言うと…

この『発達障害の改善と予防』を読むと、次のようなことが分かります。

  • 子どもが何歳までに、何をしておけば、発達障害のリスクを減らせるのか(妊娠中も含めて)
  • 子どもが発達障害になった場合どのようにしたら改善できるのか

 

発達障害についての本によっては、論理が書いてあるだけで、実際どうしたらいいの?とモヤモヤするものも多いですよね。この本は、すごく具体的に書いてあるので、いつ・どのようにしたらいいのかがスッキリ解決できる本です。

 

この本のいいなと思ったところ

この本を読むだけで、改善・予防が十分にできるところです。

  • 自分(家庭)で試せる
  • 考え方と方法がシンプル
  • 改善・予防にはお金はそんなに必要ない
  • 方法のやり方・程度が具体的に書かれている…ASDな私でも分かりやすい
  • 科学論文などでのデータによる裏付けと澤口さんの実体験を重視している

また、発行年は2016年です。精神疾患などでも言えることですが、脳関係の情報はできるだけ新しいものを取り入れた方がいいと思います(目安3年以内)ので、その点でもおすすめできます。

 

この本はこんな人におすすめです

もう全ての日本人に読んでほしい!とは思うのですが、特に、次のような方はぜひどうぞ。

  • 子どもの発達障害を予防・軽減したい
  • 子どもが発達障害と診断された
  • 子どもに発達障害の傾向がありそう
  • 子どもの年齢が8歳未満
  • 自分自身が発達障害の傾向がある
  • 子どもや発達障害児と関わる時間が多い仕事に就いている

発達障害の「改善・予防」の威力が発揮される子どもの年齢は、4〜6歳、遅くても8歳未満だそうです(自閉症スペクトラム症の場合は4歳未満から改善した方がいい)。

 

 

澤口流、「発達障害の改善と予防」の基本的な考え方

この本で書かれている「発達障害」の考え方は、

発達障害は「脳機能障害」

ということです。ADHDでもASD(自閉症スペクトラム)でも、広汎性発達障害でも、すべて「脳機能障害」。脳のある部分の機能が低下しているだけなのです。

 

そのため、

低下している脳機能を改善すれば、発達障害児は改善されてゆく。

 

とてもシンプルな考え方ですよね。

 

発達障害になるかどうかは「生まれつきの面」+「環境要因」

澤口さんは、「発達障害は生まれつきだから治らない」という考えはきっぱり否定しています。

つまり、「育った環境」も大事!だそうです。

遺伝的に発達障害の傾向を持って産まれても、発達障害児になるとは限らないのです。養育の仕方で健常児(もしかすると優秀児)にもなれるし、逆に、健常児として産まれても不適切な養育を受けると発達障害児にもなり得る、ということなんですね。

たとえば、「虐待」は、とても発達障害児になるリスクを高めるそうです。両親の不仲や、非科学的な英才教育(特にフラッシュカード)、食生活などでも発達障害になるリスクは高まります。詳しくは後述します。
発達障害の予防・改善のために、正しい(科学的な)知識を身に着けて、家庭環境を見直してみたくなりますね。

発達障害で低下しがちな脳機能は「ワーキングメモリ」

「ワーキングメモリ」って聞いたことありませんか?ワーキングメモリとは、短い時間に心の中で情報を保持し,同時に処理する能力のことです(参考:児童・生徒のワーキングメモリと学習支援 )。

この「ワーキングメモリ」の脳機能が、ほぼ全ての発達障害で低下しているそうです(本著p.81)。脳が自分をコントロールすることが苦手、というイメージだと思います。

ちなみに澤口さんは、発達障害、そして各種精神疾患をまとめて「HQ障害症候群」と呼んでいます。
発達障害では、この「ワーキングメモリ」を向上させると、発達障害も改善されてゆくそうです。

子どもが発達障害かも?と思ったときのチェック項目

家庭でチェックすべきことは、「これだけで十分」です。

 

発達障害チェック!
  • 目と目が合わない、笑いかけても笑わない(1歳頃~)
  • 視野の一部でものを見る(1歳頃~)
  • 言葉が遅い(1歳半頃~)
  • 頻繁に首を振る(2歳以降)
  • 箸がうまく使えない、迷路が書けない(4歳以降)
  • 山なりのキャッチボールが上手くできない(4歳以降)
  • 「木と家」や「顔」の絵を描いてみる(4、5歳以降)

第2章より

当てはまらなければ、そんなに深刻に考える必要はありません。当てはまったとしても、この本に載っている「改善の方法」を行ってゆくだけです。

 

難聴かどうかもチェック

難聴があると自閉症スペクトラムと誤診されてしまう場合もあるそうなので、耳鼻科で聴力も検査してみてください。

 

特に「これだけは押さえたい!」と思ったところ

簡単に言うと、「”普通”に生活すればいい」「特別な訓練とか教材とかいらない」そうです。
特に印象に残ったのは、魚の和食、母親とのスキンシップ、思いっきり運動、規則正しい生活、あいさつ…でした。自然体の子育てでいいんだな、と感じました。
月齢別に書かれていたものを、ざっくりまとめていきたいと思います。正確なことは本著4章と5章をご覧ください。
とび太
とび太

どれも、できる範囲でやれば大丈夫そうです!

妊娠中

  • 魚とヨウ素、葉酸を摂る
  • なるべく若いうちに子どもをつくる(特に父親が45歳までに)
  • タバコは絶対NG!
  • 太り過ぎ、ストレス、スマホに注意

 

出産

  • できるだけ自然分娩で産み、産後1時間以内に肌の上に抱く
    (でもこれは、産院や医師の意向も大きいと思うので、難しい場合もありそうだなと思います。この本ではないですが、もしカンガルーケアそするとしたら、低血糖で発達障害につながる、というのを読んだことがあり、少し心配です。産後すぐにミルクを飲んだ後に抱っこしてあげるといいのかな?)

 

赤ちゃんのとき

  • 脳によいお乳を
    理想は母乳で半年以上育てること。ミルク育児の場合は「アラキドン酸」入りのミルクを選ぶ。
    (私は双極性障害の薬を飲んでいるため完ミ予定なのですが、ミルクでも大丈夫そうで安心しました。)
      
  • 密なコミュニケーション、ママのにおい
    6ヶ月までは肌着の下(胸)に赤ちゃんを抱く。お母さんの匂いを嗅がせる。
    頻繁なスキンシップ(語りかけ、笑いかけ、添い寝。抱く、触る、キス、額を合わせる、体をさすって笑わせる)。子どもの目と自分の目を合わせる。赤ちゃんが少しでも反応したら、同じような反応を大げさにする。
    お父さんの添い寝(川の字)もいい。
      
  • 言葉かけ
    言葉は、話すことよりも、「言葉の理解」が脳レベルでは先行しているので誕生後からの「語りかけ」が重要。赤ちゃん言葉は訂正する必要ない。赤ちゃん言葉で話しかけてもいい。静かなところで、はっきり、ゆっくり、静かなリズムで話しかける。独り言みたいな感じでOK。ゆったり歌ってもよい。声に出しながら数を数える練習もいい。
      
  • できれば、おばあちゃんの手助けを受ける
    毎日のように。

 

無理してやらなくてOK
  • 気持ちが不安だったり心配だったりするときはやらない
    (鬱っぽいときなどは無理しなくていい、というのは安心しますね…。)
      
  • 疲れてしまったときは頼る
    「バラエティ番組」を見せてもいい。だだし2時間未満。
      
  • 怒声はNG

 

幼児期

4歳くらいまでが効果的だそうなので、それまでに意識したい。

  • 生活習慣、あいさつの練習
    たとえば「いただきます」を言う。
      
  • 2歳ごろから迷わず保育園へ
    お外での集団遊びと、生活習慣がきちんと身につく園がよい。多少危険でも、外で思いっきり遊ばせるべき。「非科学的な英才教育(知育とか訓練的なもの、たとえばフラッシュカード)」をしている園は避ける。
      
  • 箸を使う
    補助箸は×。できれば2歳ごろから、4歳前には使い始める。
      
  • 魚中心の和食が◎
    魚は、脳に良いトリプトファンとビタミンB6も摂れる最強食。

    他には、アラキドン酸を摂るためにレバー、卵、鶏肉、豚肉など。
    ビタミンDを摂るためにもやはり魚、そして日光浴。
    炭酸とカフェイン、砂糖の入っているジュースは×。
      
  • 山なりキャッチボール
    4歳以降。楽しみながらやることが大切。興味を示さないとか、できないときは、まずは両親が楽しそうにやっている姿を見せる。10〜20分、週に2〜3回以上やれるとよい。
      
  • はだし
    はいはいのときも。外で遊ぶときにも、裸足で歩かせる
     
  • 日光浴
    日光をよく浴びるほど発達障害の発症率は下がる。太陽の光を手のひらに15分間で良い。

4~6歳

発達障害の改善がとても効果的な時期。小学校はできるだけ「普通級」に通えるように目指したい。

ワーキングメモリを向上させる

前述で、「ワーキングメモリ」の向上が発達障害の改善につながる、ということがありました。どうやるかというと、澤口さん流の「数字カード法」がオススメだそうです。

※これは、自己流でやらず「人間性脳科学研究所」へ行き、「HQテスト」を受けて澤口さんの指導の元行ってください、とありました。…とはいえ、澤口さんに会うのは混んでたりでハードルが高そうよね。
とりあえずここでは、「数字カード法」についてざっくり書き写します。できれば本著を読んで確認してから実行なさってください。
  
  
【数字カード法のやり方】
  1. 異なった数字を書いたカードを用意します。
  2. 適当な順番で、1枚ずつカードをお子さんに見せて下さい。
  3. その後、お子さんに質問をして下さい。
  4. ②と③で1「1試行」です。
  5. 最初は○~○枚が適当です。○~○枚でほぼ100%正答するようになったら、枚数を順次増やします。

引用:p.228

練習するのは5~6歳のとき。4歳以下ではむしろ悪影響だそうです。
1日10分、できれば毎日、2~3ヶ月でいいそうです。

6歳、7歳以降

発達障害を改善できるリミットに近づいている年齢です。

テレビゲームはこのくらいの年齢からなら○。ゴーカートゲーム(マリオカートとか?)や、SAT(特殊急襲部隊)みたいな、敵と味方を区別して攻略するやつ(バイオハザードとか?)は、むしろ集中力の練習に良いみたいです。
ピアノやそろばん、文章の要約、サッカーのようなスポーツ、ペット(特に犬)もよい。
  

【発達障害を悪化させる】これには気をつけて!

上記のものと重複することもありますが、改めて「これだけは避けたい」というものをまとめます。

  • 妊娠時のタバコ
  • 両親の不仲、虐待
  • フラッシュカード
  • 「過刺激」なもの(素早く操作する系のゲーム、スマホ)
  • 非科学的な英才教育(効果について科学的なデータが無いもの)

 

まとめ

発達障害の改善と予防のためには、特別なことは要らなくて、「普通の」「自然な」育て方でいいんだ、と分かり、安心しました。必要なことは、魚中心の食生活、規則正しい生活、あいさつ、運動…と、すごくシンプルで取り入れやすいものでした。

「普通の」育て方、というと、それがどの程度なのか難しいですが、この本は具体的にそのラインが書かれているので、きっと納得できると思います。

 

発達障害は、ほんとに改善できるし、予防もできると思います。

 

それでは、以上でレビューとさせて頂きます。この本に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

 

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