なぜ気づかない?双極性障害の本人に自覚がない理由と、自覚する方法

なぜ気づかない?双極性障害の本人に自覚がない理由と、自覚する方法 双極性障害

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こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano)です。

 

双極性障害の厄介なところは、周りの人には明らかに病的なのに、自分では病気だと気づくのが難しいことですよね。

 

この記事では、

 ・なぜ双極性障害は自分では自覚できないんだろうか?

 ・自分で双極性障害だと気づくにはどうしたらいいのか?

ということについて、私の経験も合わせて考えてみます。

 

私は、双極性障害だと周りから指摘されることはなかったのですが、幸い自分で気づくことができました。

人生で最初に精神科に罹ってから2年半ほどかかりました。

▽どういう流れで私が双極性障害に気づいたのかについてはこちらの記事をご覧ください。

私が「双極性障害かもしれない」と気づくまで

私が「双極性障害かもしれない」と気づくまで
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なぜ双極性障害だということに自分で気づけないのか

なぜ気づかない?自分で双極性障害と気づきにくい理由と自覚する方法 病識

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自分では普通のことだと思っている

双極性障害の人は気分に波がありますね。

その波は、早い人では子供の頃からあるそうです。

 

歳を重ねるごとに波は次第に大きくなり、

そして人生のどこかの段階で、精神科や心療内科などに行き、なにかしらの精神疾患の診断を受けることになると思います。

 

でも、そうやって診断がされる前にも必ず波はあったはずです。

その波の程度は軽かったかもしれませんし、診断が下りたときと同じような症状だったかもしれません。

 

たとえば、『躁』が出て、それが人生で初めての診断だったとしても、

その躁がでるまでの人生で、『躁に限りなく近い状態』を経験しているんじゃないかと思います。

 

「今までこんな感じなことは何回もあったな」、と思って、病気だとすぐピンとこないこともあるのです。

 

 

私も、人生で最初に『うつ状態』と診断されたとき、「え、これで『うつ』なの?」と思った記憶があります。

私にとっては、【ふつうのこと】に感じられたのです。

「今回はちょっとしんどすぎるけど、前もこんな感じのときあった気がする」と。

 

 

診断基準を見て「自分はここまでひどくない」と思いがち

双極性障害かもしれない、と思いはじめたときでも、診断基準を見てもピンとこないこともありました。

 

たとえば、双極性障害の症状の中に、「誇大妄想(自分は偉い、すごいと思う)」とか「普段より多弁(よく喋る)」がありますよね。

恥ずかしいことですが、私もどこかで、「そんなエラそうなうざい人じゃないよ」と、双極性障害に自分は当てはまらないと思おうとしていました。

双極性障害の診断基準、特に躁については、読むと結構キツいときがありませんか。

躁の症状は、周りの人にも迷惑なことが多々あるので、それが自分だと思うと「うわ、私ってこんな迷惑な人なんだ」と、ショックですよね。

 

当てはまっている部分も確かにあるのですが、認めるのがこわい。

「いや、自分はそこまでじゃない、だから違う」と思ってしまうんですよね。

 

 

診断基準も、数字で示されている症状ならば否定の仕様がないのですが、そうでない部分は、自分で評価することになります。

 

自分で判断する部分は、【自分はここまでヒドくない】と思ってしまいがちかもしれませんね。

 

 

 

双極性障害が土台にあるということに視点が向けづらい

 

これは、双極性障害が『気分』の障害であることに由来するかもしれません。

その時その時の気分で、考え方が揺らいでしまう特徴が、客観的に自分を見ることを難しくしています。

 

躁のときは「自分は健康だ」と思い込む

躁のときは、とにかく元気なので、自分がまさか『病気』を持っているとは思いませんよね。

私も軽躁になったとき、『うつ』が完全に治ったと思いました。

「私は健康になった!」と、舞い上がりました。

 

実際は、こう思ってしまうことが病気なのに…。

 

うつのときは「(なにか他の)病気だ」と思いこむ

反対に、うつの症状があるときは、しんどいですよね。

体に痛みがあったりすると、その痛いところのことばかり考えてしまいがちではないでしょうか。

なにか深刻な病気なのではないかと頭がいっぱいになります。

あるいは、「自分はうつだ」「またうつになった」とばかり考えて、『うつ病』で頭がいっぱいになってしまう。

 

私も、『うつ状態』の診断を受けたころ、卵巣嚢腫が見つかったのですが、それが『良性』であるにも関わらず、悲観的になってしまいました。

「がん化したらどうしよう」「もう妊娠することができないのでは」と、悪い結果ばかり考えてしまいました。そんなことは、ほとんど無いのに。

 

 

波の中にいるときは目の前のことに関心が向きがち

 

双極性障害は『衝動の病気』と言われることもあるそうです。

躁、うつ、混合状態のいずれでも、衝動性が非常に高まります。

 

たとえば、下のように。

 ・躁のとき   …「もっとやりたい!」

 ・うつのとき  …「こわい!(不安の衝動)」

 ・混合状態のとき…「死ななくちゃ!」

 

衝動は、とても早いです。

早すぎて、「自分は、今どんな状態なのか」と客観的に考える前に実行に移してしまいます。

 

【~したい】と思ったら速攻してるし、【〇〇は△△だ】と早合点をしてしまいがち。

 

双極性障害で、しかもまだ治療を受けていない(薬で衝動を抑えていない)のならば、このような【衝動性】が野放しにされているような状況です。

眼の前のことにすぐ飛びついてしまいますし、すぐ頭の中が持っていかれます。

そんな状況では、まともに、落ち着いて、自分を客観視することは難しいのではないでしょうか。

 

 

どうやったら双極性障害だと気づけるのか

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ここでは、【本人が】双極性障害だと気づくためにどうしたらいいか、について紹介します。

少し大げさに考えてみる

検討して欲しいことは2つです。

 ①双極性障害の診断基準に当てはまるかどうか

 ②身内(家族や親戚)に精神疾患の人がいるかどうか

 

①の双極性障害の診断基準については、

「なんとなく当てはまっている」→「当てはまる」

だと考えて、診断基準を自分と比べてみてください。

 

②の身内に精神疾患の人がいるかどうかについては、

その人に、医師からの診断がなかったとしても、その気配があったら、「身内に精神疾患の人がいる」と考えて大丈夫です。

「あの人はあのとき、うつっぽかった」「あの人は気分の波が大きい」「3親等内で自殺があったらしい」など。

精神疾患の他にも、発達障害(自閉/ASD/ADHD)、てんかん、など、脳機能の障害を持っている人もカウントしてください。

遺伝的な部分はもちろんですが、精神疾患や発達障害の人の中で育つと、精神疾患を発症する原因となるような困難もあるかもしれないので、そこも考慮してほしいです。

 

私は、家族の中に抗うつ薬を服用した経験があったり、明らかに気分障害だなと思う人がいます。両親は発達障害だなとしょちゅう思います。

この家族歴を自覚して、もっと早く精神科に通っていれば…。と思ってしまいます。

 

 

こんな風に大げさに評価したら誰だって双極性障害に当てはまる、と思われるかもしれませんが、わざとお願いしています。

大事なのは、「今あなたが治療が必要かどうか知ること」です。

それにはまずは、「双極性障害かもしれない」と疑って、そして病院で確かめることが必要です。

病院に行くことはメリットがたくさんあると思っています。


 ・もし双極性障害ではなかったとしても、違うと分かっただけで収穫
 
 ・もし双極性障害だと診断されたら、最速で治療を始めることができる
 

双極性障害は治療が遅れれば遅れるほど、症状が悪化しますし、その分人生にもダメージが増えます。

病院は、健康な人でも行って大丈夫ですので、重く考えすぎずに受診してみて欲しいです。

 

周りの人に意見を訊く

できるだけ、双極性障害のことを知っている人や、知らなくても病気について知ろうとしてくれる人がオススメです。

それでも、人によって判断が違うかもしれないので、できるだけ多くの人の意見を集めましょう。

親しい人

家族や、自分のことをよく知っている友人、一緒にいる時間が長く、私生活も知っている人に、

「私は双極性障害なんじゃないかなと思うんだけど、どう思う?」と訊いてみましょう。

ただし、身内には要注意

家族では、気分の波があることが当たり前になっている場合があります。

関係が近すぎるからこそ、【障害がある】と受け入れられないこともあります。

「あなたはあなたのままでいいよ」

「あなたは普通だよ」

私の家族は、双極性障害について知っている人が一人もいませんでした。

母は、未だに双極性障害について否定的で、精神疾患は「薬を飲まなくても治る」と考えているところがあります。

私は、最初に家族に相談しなくてよかったなと思っています。

 

医師や精神疾患の専門家

精神科や心療内科の医師はもちろん、カウンセラー、精神保健福祉士、看護師など、医療に従事していたり、医療の知識がある人の意見も参考になります。

今までの病歴(特に『うつ』)や、自分の気分の波がどんな感じだったかについて、これまでの人生のことなど、なるべく全体を見て判断してもらいましょう。

 

まとめ:できるだけ早く行動することが大切

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以上のように、自分が双極性障害だと気づくのはなかなか難しいです。

 

今回、私は、できるだけ早く本人に双極性障害だと気づいて欲しくてこの記事を書きました。

もしこの記事を読んでくださっている方が双極性障害だとしたら、早めに、そして適切な治療を開始して欲しいです。

 

早く治療を始めるほど、人生へのダメージが小さくできますし、生きるのが格段に楽になるからです。

 

「双極性障害かも」と感じることがあったら、もしかすると、双極性障害以外にも、精神科や心療内科で扱うような精神疾患が潜んでいるかもしれません。

しんどくなくても、早めに病院にかかってみて、自分が今どういう状態なのか知ってほしいです。

病気が無くても、無い、と確認できただけでも、全然メリットがあると思います。

 

 

そして、自分が双極性障害かどうか考えるときに、重要なのは、【納得していること】だと思います。

モヤモヤが残ったら、その答えを見つけるまで立ち止まらないで欲しいです。

 

私のように、ほかの精神疾患と誤解していることもあります。

医師だって、誤診がないとは限りません。

 

結論が双極性障害であっても、そうでなくても、スッキリ、しっくりくるのを目指して欲しいです。

そのためにあらゆる手段を使って、可能性を検証してみてください。

 

 

双極性障害を持っているにも関わらず診断に行き着いていない人が、いち早く適切な治療を受けられることを願っています。

 

 

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