双極性II型障害のとび太です。
29歳まで生きてこれました。
目次
双極性障害だと寿命が短い?
日本人の平均寿命は、女性が約87歳、男性が約81歳だそうです≫参考:厚生労働省。
果たして、双極性障害の人は寿命が短いのでしょうか?
早死にした双極性障害の人たち
たとえば、おそらく双極性障害だったと言われている次のような有名人たち。
私がぱっと名前を聞いたことのある人だけ挙げてみます。参考:Wikipedia
※()の中は亡くなった年齢
- 太宰治(39歳)
- 夏目漱石(49歳)
- 宮沢賢治(37歳)
- ゴッホ(37歳)
- ベートーヴェン(56歳)
こういった若いうちに亡くなった方々を知って私は、「自分も早死にするのかな?」と思ってしまいました。
しかし、長生きされた方もいらっしゃいます。たとえば、
- 北杜夫:双極I型(84歳)
- ゲーテ(82歳)
私の祖母も、おそらく双極性障害でしたが、85歳まで生きました。≫私のおばあちゃんと遺伝の話
早死にした双極性障害の人が目立つので、双極性障害だと寿命が短くなる印象を受けてしまいますが、必ずしも短命だとは限らないのではないか、と私は思います。
双極性障害の寿命が短いのは自殺のせい?
私は、双極性障害の人が短命になる理由で最初に思いつくのは、『自殺』ではないでしょうか。
双極性障害の自殺率やばいですよね
私は、双極性障害なって、双極性障害という病気(障害)について知るほどに、『双極性障害は自殺しやすい』というイメージを持つようになりました。
自殺率が一般の人の◯◯倍とか、うつ病(単極性のもの/大うつ病)より確率が高いとか…。
ちょっと検索するだけでも、たくさんの情報がでてきます。
私も早く死ぬかもと思うときがある
双極性障害だと、自殺と身近に生きている人も多いのではないでしょうか。
うつ病(大うつ病)と同じ感じで、何かを後悔したり罪悪感だったりに追い込まれて自殺しなきゃ…という場合も、もちろんあると思います。
しかし、双極性障害だと、もっと軽いというか、「あ、死のうかな」とサッと遂行してしまいそうな感覚を経験したことがあるからです。
自分でも、私は実際に自殺企図までいったことはないですが、『混合状態』のときに自殺念慮がちょいちょい出ます。
双極性障害の衝動を抑えるの、ほんとに難しいですよね…。
自殺以外のことも短命につながっていそう
アルコールや薬物といった、『依存症』までひどくなくても、双極性障害だと、睡眠不足だったり過食だったり、なにかと体に負担をかけがちかも、と思います(≫私は過食嘔吐)。
うつのとき、誰かが食事を作ってくれなければ、なかなか健康的な生活を送るのは難しいですし、躁のときは体の疲れに気づかずに動き続けてしまいます。
そんな感じで、自殺ほどすぐ死に直結はしない症状でも、ずーっと続くと体がボロボロになってしまいそうですよね。
そうなったら、自殺しなかったとしても、寿命は短くなってしまうのではないかと思うのです。
逆に言えば、双極性障害の人でも、波を抑えて健康な生活を送れば、寿命は普通の人と同じはずだと私は思います。
寿命が短いのは『昔の話』
短命だった双極性障害の人たち。
その、昔の人たちは果たして適切な治療を受けることができていたのか?と私は思ってしまいます。
“双極性障害は比較的新しい病気”と言われるそうですが、確かに、私がカミングアウトしてみた感じ、親の世代とかはあまり双極性障害自体、知らない。
(あるいは、『躁うつ病』は知っていても、治療すれば克服できることは知らない、など。)
現在は、昔よりずっと医療が進化したので、双極性障害の治療を受けることができます。
きちんと薬を服用して、治療に前向きに取り組めば、気分の波(=症状)はかなり抑えられる、
つまり、双極性障害でも長生きできると私は思っています。
(※双極性障害と関係のない病気で死ぬことは考慮せず、です)
もしも効果的な治療法が無かった頃に産まれていたら…と思うとほんとにこわいです。 |
しかし、治療を受けていなければ、やっぱり早死にのリスクは高まりますよね。
(私も、親族に双極性障害で死んだっぽい人がいるようなのですが、病院に行ってなさそうだなと思いました。)
双極性障害は野放しにしない。
それが大切だと思います。
(余談):双極性障害における『短命』とは?統計データの読み方について
まだうまく言えないのですが、統計的なことについて書きたいと思います。
※読み飛ばしていただいて構いません。
双極性障害の自殺率が高いイメージを強調しているのは、『%』などの数字のデータではないでしょうか。
もちろん、これらのデータは、きちんとした根拠と調査に基づく、確かなものだと思います。
しかし、「◯◯%だから高い」と結論付けてしまうのは、少し注意が必要かと思うのです。
たとえば、
[双極性障害の人◯◯人のうち、短命だった人が△△人なので、双極性障害の□□%は早死にする]
という結果があったときに、、
そもそも、◯◯人という母数は、十分にあったのか?。◯◯人は重度の人ばかりではなかったか?。
その人が早死にだったかは、自殺のとき以外分かりません(全く同じ人間を2人揃えて何十年も観察する実験はできないから)。
II型のような”軽度”の双極性障害の人数はどれくらい入っているのか。
また、昔も今も診断がつかなかった人がたくさん居て、データから漏れてしまっていそうです。
自殺された方が精神科を未受診だったなら、双極性障害だったか確かめようが無いからです。
ベースに対して、死んだ人の数が多く見えて、結果、双極性障害の人が実際以上に短命に感じられるデータになりがち、という可能性もあるかもしれないな、と思いました。
まとめ:『双極性障害=短命』じゃない
もう一度お伝えすると、
双極性障害を治療せず放置していたら短命になってしまう可能性もありますが、
双極性障害だったとしても、きちんと薬を飲み、治療に前向きに取めば、早死にすることはない
と私は思っています。
むしろ、双極性障害と診断されたら長生きできちゃうんじゃないかと思っているくらいです。
なぜなら、双極性障害の波を抑えようとしたら、自然と『無理しない生き方』になっていくからです。

ストレスを減らして、健康的な生活を送る…。
そんな風に生きていたら、長生きできそうですよね。
『自殺率』などの数字のデータはあくまで目安で、
確かに双極性障害は短命になるリスクが高めだけれど、自分が短命かどうかは自分次第だと思います。
それでは、双極性障害は短命なのか?ということについて、私の考えをまとめました。
最後までお読みくださりありがとうございました。
双極性障害の皆さま、お互い通院&服薬を継続して、生きていきましょうね!
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