こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano2)です。
私は、双極性障害と診断され、気分安定薬のラミクタールを飲み始めた頃、不安でいっぱいでした。
ちゃんと効いてくれるかな?
効き始めるのにどれくらいかかる?
などなど・・・
それから1年半が経ち、安定した生活ができるようになりました。
本記事では、気分安定薬を飲み始めた頃~波が安定した現在(2019年8月)までの、約1年半の実際の記録をまとめたいと思います。
※経過のたどり方は人それぞれであることをご留意の上、ご覧ください。 |
目次
1年半の「気分の波」ぜんぶ並べてみました
私は、双極性障害の診断を受ける少し前から睡眠覚醒リズム表で『気分の波』を記録していました。
その気分の波の記録を、気分安定薬ラミクタールを飲み始めてからの1年半分を並べてみます。
青い線が気分の波のグラフを表しています。左上が1番前の記録で、右下に向かって新しい記録です。
それぞれのグラフでは、左側が「うつ」、右側が「躁」を、「-2」~「+2」の5段階で示しています(詳細はリズム表の書き方へ)。
線が真っ直ぐなところは安定していたところ、がじゃがじゃしているほど、気分の波が大きかったところです。
特に荒れていたところは黄色いマーカーを引いています。
薬(気分安定薬)の服用開始
私が気分安定薬のラミクタールを飲み始めたのは、2018年2月5日です(下図①)。
双極性Ⅱ型障害という診断をもらった日です。27歳でした。
それから、少しづつ増量してゆき(②~④)、
「薬が効き始める量」の 200 mg/日になったのは、飲み始めから2ヶ月半後でした(⑤)。
2ヶ月半かかりましたが、これでもおそらくラミクタールの場合では最速に近いと思います。
増量している間は、副作用に怯えて過ごす毎日でした。 重篤な副作用が出て、救急車で運ばれるようなことになったらどうしよう。。。職場(牧場)に迷惑をかけてしまうし、親が私を連れ戻しにきてしまう…などと悪い想像ばかり膨らませていました。 |
「とんぷく」について
ベースに飲んでいるラミクタールの他に、波が大きいときには「とんぷく」薬(以下頓服薬)として、抗精神病薬や抗不安薬を使っています。

頓服薬を本格的に使い始めたのは、初診から約半年後でした(2018年7月頃)。
薬はいつ効いてきたのか?
気分安定薬を飲みはじめてから、気分の波が落ち着いてきたのは、ラミクタールが最大量の 200 mg/日になった前後でした。
その後また荒れていますが、理由については後述します。
体の楽さも感じられるように
ラミクタールが「効き始める量(200 mg/日)」なったころ、すっ…と、「あ、なんだか楽だな」と感じられたように記憶しています。
脳のノイズや、頭がキツい感じがすっきりした感覚がありました。
でも実は、ラミクタールを飲み始めたばかりの頃は、飲み始めても全然効いている感じがしませんでした。
それは、ラミクタールの量が「効き始める量(200 mg/日)」よりも全然少なかったので(25 mg/日とか)仕方なかったと思います。
今でも、薬を飲み忘れると途端に体(脳も含む)がしんどくなります。



気分の波が安定したことを感じるよりも先に、まず体のラクさが感じられましたね。
安定期間は長く続かず…
ラミクタールが最大量になった頃、最初の安定が訪れましたが、その後1ヶ月もしないうちにまた「波」がやってきました。
でも、その波の後にはまた、気分の波落ち着いていた期間が訪れました。
安定した期間は、数ヶ月おきに、とぎれとぎれでした。
安定が続かなかった理由
薬を飲んでいるのに、波に襲われた。
「・・・それって、薬が効いていないんじゃない…?」
と思われるかもしれません。
確かに、一度安定したのにも関わらず、何度も波は大きくなりました。
でも、波が大きくなってしまったのには、理由があるんです。
「波を大きくする原因がありすぎた」
これに尽きると思います。
薬を飲んでいたのに波に襲われた理由
△2018年夏の荒れ具合はやばかったです;
大荒れのときも、薬は確かに効いていたんだと思います。
薬を飲んでいれば脳が楽になるのを感じていましたし、日ごとの波はありましたが『躁や鬱のエピソード』が再燃することもありませんでした。
でも、薬を飲んでいても波が抑えられなかったのは、薬のキャパを上回る負荷(ストレス)があったからだと思います。
波が荒れていたときに、どんなストレスがあったかというと…
- 仕事
…職場の騒音、人間関係(退職する旨を伝えたとたん、すっと楽になったのでストレスを感じていたんだなぁと思いました) - 環境の変化
…半年の間に3度の引っ越し、同棲、結婚、実家で同居 - 将来への不安
…夫と二人して住所不定無職になってしまう?就活したり止めたりの疲れ
できるだけ負荷を抑えようとしていたとはいえ、頓服薬もかなり使いましたし、薬と夫の協力を得てなんとか乗り越えた、という感じでした。
障害に慣れることもストレス
生活リズムも、住んでいる場所も、人間関係も、まさに激動でしたが、
それに加えて、双極性障害になった自分に慣れることも、負担のベースにあったかもしれません。
双極性障害になったショックをまだ引きずっていたとも言えます。
この1年半ほどは、「症状改善」に必死でしたから。
「双極性障害としての生き方に適応してゆくこと」は、「今までの生き方を変えること」と同じ。
楽になったこともたくさんありましたが、双極性障害と診断されていなかったら無かったこともまた、たくさんです。
まとめ
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主治医から言われたこと。
安定 = 薬 + 環境
気分の安定は、薬だけでは叶えられない。
私も実感しています。
ストレスの大きい環境も波を大きくしますが、
環境の『変化(大きな出来事・ライフイベント)』も波を大きくすると言います。
その内容がハッピーかそうでないかに関わらず、です。
私も、記録を振り返ってみると、自分が思っていた以上に「環境」の影響を受けていたんだなと感じました。
そして、いちばん最近の2019年5月以降は、これまでで1番、安定していた期間でした。
しかも、抗不安薬などの「とんぷく」に全く頼っていません。
こんな風に安定しているのは、まさに今「環境が安定しているから」だと思います。
因みにどんな生活かというと、代わり映えしない、ルーティンをこなして過ごす日々です。 同じくらいのリズムで起き・食事をし、同じくらいの睡眠を取る。 日中はマイペースに過ごし、疲れたらすぐ休む。 ときどき「暇」を感じるくらいの余裕もありました。 |
逆にいえば、今後また状況が変われば、また波が立つのかもしれませんね^^;
以上、1年半の記録のまとめでした。
最後までお読みくださりありがとうございました。
今、波の中にあって苦しい人には、自分に合う薬を見つけたり、環境を整えたりしてほしいと思います。
時間はかかるかもしれませんが、薬と環境が整うと、きっと、自然に波は落ち着いてきますよ。
▽リズム表のススメ



▽双極性障害ライフの土台作りに


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