こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano2)です。
双極性障害の症状といえば、鬱とか躁とかの『気分の波』があまりに有名ですが、
その他にも、『体の症状(身体症状)』もあります。
つらいし、生活に支障をきたす存在なのに、スルーされがちな気がします。
この記事では、私の実際の症状を紹介しながら、双極性障害の『体の症状』についてまとめたいと思います。
※症状の出方は本当に人それぞれで、身体症状が強めな人もいれば、そうでない人もいると思います。
※また、私は医療従事者ではないので、正確なことは主治医に確認・相談なさってください。
目次
双極性障害の身体症状とは?
調べてみると、双極性障害の『体の症状』には、たとえば下のような症状があるそうです。
(躁うつ病の症状の特徴)
身体症状 早朝覚醒、熟眠障害、入眠障害などの睡眠に関する症状がみられる。頭痛、肩こり、関節痛、耳鳴り、頻尿、消化器症状を訴えることもある。
(このような双極性障害の身体症状は、シンプルうつ病に比べると「少ない」と扱われるようです。≫参考:【精神科医が解説】双極性障害(躁うつ病)の症状・診断・治療について双極性障害だと躁の期間は元気なことが多いですしね。)
それでは、私が実際に感じたことがあり、双極性障害由来と思っている身体症状を挙げていきたいと思います。
熱がある感じ
「もしかして熱があるのかな?」と感じるような体調です。
でも、熱を測ってみても、微熱か、熱は無いことが多いです。
(体感的には、39℃の熱を出したときと同じなのですが^^;)
- めまい
ふらふら、だるい。足元が揺らぐような感じの目眩(ぐるぐる回転する感じではない)。
- 苦しい
息苦しさ、喉から何か出そうな感じ、息が吸えない感じ、胸のつかえ感。
- 動きにくい
こわばる感じ。ロボット感、手の震え、文字が崩れる。「リラックスしたいな〜」と思う。言葉が出てこなくなったりする(どもり)。逆に力が入らなくなる感じがある。モノを落としたり、やたらつまずいたりする。
重いと、緊張病状態、体が硬直してしまう昏迷(こんめい)状態につながるのかもしれません。
こういう『熱がある感じ』がするときには、「あ~しんどい」と、いろいろ放り投げて逃げたくなります。
頭痛
- 頭がキツい感じの鈍い痛み
頭痛を感じる位置は、脳の前側あたりや、カチューシャを付けるあたり。偏頭痛や緊張型頭痛いった"普通"の頭痛とは痛む場所が少し違うなと感じます。
ズキズキ波打つ感じはあまりなく、ぎゅーっとキツくなっている感じです。
ちなみに、さきほど、頭痛がするときは頭の前側あたりと書いたのですが、もし脳の前頭葉が痛むということがあるのならば、前頭葉は“感情や思考に深く関係する※”部位で、加えて双極性障害の人は前頭葉の体積が小さい傾向があるらしいですから、小さいゆえに頑張りすぎているのかなぁと思ったりしています。※参考:日本医療研究開発機構 双極性障害(躁うつ病)とうつ病の前頭葉体積の違いが明らかに)
感覚の異常
これはあまり「つらい!」とはなりにくい症状ではありますが、不思議で面白いので挙げてみます。
- 五感がぼやける
味がぼやけたり、目が悪くなったり、音が遠い感じがする。痛みや疲れも感じにくくなるため、頑張りすぎてしまう原因に。
- 感覚が冴える
目が良くなったような、良く見えすぎる感じがする(8Kモードと呼んでいます)。鳥肌が立つ感じ。周りの音がうるさく感じる。

- 視野が狭くなる
トンネルの中から覗いているような感じ。
(『視野狭窄』と呼ばれるそうです。)
視野狭窄になっているときは、自分が自動で動いている感じや、実感がない感じ、時間の感覚や記憶が飛ぶ感じがすることも。
(この感覚は、私の場合ほんの少しで一時的ですが、もっと症状がひどくなると離人感などにつながるのかもしれません。)参考»離人感/現実感消失症 – 10. 心の健康問題 – MSDマニュアル家庭版 |
ある日の症例
牧場で働いていた頃のことです。
朝の仕事を終え、日中は知人と会い、帰宅後に散歩にも行きました。それから午後の仕事。
仕事ももう終わりに近づいた夕方のころ、下記の症状を感じました。
|
そしてこのとき、頭痛が数秒続く→体がじわ~とする感じ(熱感)が数秒ごとの繰り返しで起きました。
この感覚には自分でもぞっとしましたが、これをきっかけに『体の症状』をもっと良く観察しようと思い始めました。
身体症状が出やすくなる原因
身体症状の原因は、『双極性障害の人はそういう脳や体をしているから』と言えてしまうのですが、身体症状が出がちなタイミングはあると思います。
脳が疲れている
脳が疲れていると、身体症状も出やすい気がします。
これは、気分が不安定になるときと同じです。



脳がキャパオーバーして、いろいろと上手くコントロールできなくなってしまうのでしょうね。
私は、人と会った後なども身体症状が出やすいです。コミュニケーションはすごく頭を使うものですが、私は苦手(≫隠れアスペ)なので余計に消耗してしまうんだと思っています。
自律神経系が乱れているとき
自律神経の乱れは、いわゆる”にわとりたまご”で、環境によって乱れているときもあれば、さきほどの『脳の疲れ』によって調節ができなくなっているときもあるかもしれません。
私は、身体症状が出るとき
- 天気が悪いとき
(低気圧の接近やどん曇りのとき、暑すぎるとき) - 自律神経が疲れているとき
(休憩なしで活動した後、糖質を食べ過ぎた後、ADHD状態の後など)
混合状態のときに出やすい
また、私の身体症状はどんな「気分」のときに出やすいかというと、混合状態のときです。
ですが、はっきりとリンクしている感じでもなく、身体症状だけが単発で出てくることもあります。
気分安定薬でぐっと改善
私が飲んでいる気分安定薬はラミクタールで»私の処方薬、最近は、身体症状を感じることはとても少なくなりました。
ラミクタールをたまに飲み忘れるのですが、薬を飲んでいないと、とたんに身体症状が出てきます。»気分安定薬を飲み忘れたときの経験談
薬のおかげでかなり症状が抑えられていると感じます。
普通に体調不良にもなりがち
双極性障害の人には、生きていること自体がストレスだと思っています。
健常者に比べると、普通にいきていくにも努力が要りますし、生きづらい面も多いのではないかと思います。
ストレスがいつもあるような状態なので、体調も崩しやすい。あちこち不調。
健康的な生活をしようと思っても、たとえば鬱のときにはバランスいい食事が取れなかったり、睡眠不足になったり…一方、躁のときは体を酷使してしまったり…。
不摂生したくてしてるわけでは無いのですが、難しいですね…。
私は産婦人科にはよくお世話になりました≫PCOS。難聴ぎみになったり、微熱が続いたこともありましたね。最近は胃腸を悪くしてしまいました。
精神科にかかるお金より、他の科の方が多いのでは!?くらいです(笑)
慢性的なものが多いので、体調はよく崩すんですが寝込むほどではなく、微妙に動けてしまうのが厄介でつらいところですね。
おわりに:「調子が悪い」状態として自覚を
以上で、双極性障害の『体の症状』でした。
どこからが『症状』と言っていいんだろう…と思ってしまうとかもあるかもしれません。
ちなみに私は、
- 「健康(つやつや、元気)」じゃないとき
- 「しんどい」とほんのちょっとでも思ったとき
には、「調子が悪い」と考えるようにしています。
もし誰かが「それは甘えだ」「大袈裟だ」みたいなことを言ってきたとしても、自分が「調子悪い」と思うならそれでいいのではないかと思います。
そう考えた方が、症状が軽いうちに対策を打てるからというのもあります。
*******
精神疾患は、いろんな症状があって、脳が複雑すぎて面白いですね。
「双極性障害はほんとに脳の病気なんだな~」と実感している日々です。
▽関連記事






▽双極性障害トップへ戻る


コメント