こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano2)です。
自分が双極性障害だと気づくまで、ずいぶん遠回りをしてしまいました。
人生最初の『うつ状態』の診断を受けたとき(»そのときの話)に、「自分が双極性障害かもしれない」と思えれば良かったのですが…。
双極性障害にたどり着くまでには、
過食嘔吐 → アダルトチルドレン → 境界性パーソナリティ障害
というキーワードを辿りました。
目次
①最初の一歩:過食嘔吐に目を向けはじめた
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過食嘔吐は”普通”だと思っていた
道東へ移住し、牧場で働いていた頃です。
学生時代に始まった過食嘔吐がいまだに続いていた(5年目くらい)のですが、
頻度は毎日ではなく、1~2週間に1回くらいでした。
私は、「この程度の過食は、大したことじゃない」と、深刻に捉えていませんでした。
そんなある日、牛の世話をしていると、ふと気づきました。
牛たちがエサを残しています。
牛の体調が悪くて食欲が無いわけではありません。
私は、それを見て「なんで残すんだろう?」と思ったんです。
まだお腹がいっぱいになっているわけではないのに、そして、目の前のエサしか選択肢は無く、明日エサがあるかも分からないのにと。
そして自分と比べてみて、思いました。
「なんで私は、お腹いっぱいなのに、食べて、吐いていているんだろう?」
牧場で働く毎日に、牧場の家族に食事をご馳走になったり、友人と私の部屋で朝ごはんを食べたり、家庭料理をごちそうになったりして、【”ふつう”の食事】を知りました。
私は、他の人の【食】に触れて、カルチャーショックを受けました。
“普通”の人は、
『美味しい』から食べていて、
「過食嘔吐をしない」のです。
そうして私は初めて過食嘔吐と向き合い始めました。
私はなんで過食嘔吐しているんだろう?
まずやったことは、わざと、過食嘔吐の本を、部屋の見えるところに置くことです。
▽そのとき手にとった本。選んだ理由は表紙でした。
『あかるく拒食ゲンキに過食リターンズ』伊藤 比呂美 (著), 斎藤 学 (著)
『摂食障害』の人たちは、ひどいと1日に3回とか吐いたり、ホースを使ったり…。
読んでみて私は、「自分の過食嘔吐はそこまでひどくないな」と感じました。
過食嘔吐は自分への攻撃?
この本には、後に、私を大きく変えることになる記述がありました。
それは、「吐く=攻撃性」ということです。
私ははじめ、どゆこと?と思いました。
そこで友人に「過食嘔吐は攻撃なの?」と訊くと、友人はYES。
目に見える傷は負わないけれど、自分を痛めつけているという点では攻撃しているのと同じ、と。
ここから、「過食嘔吐=自傷行為」なんだ、と真剣に考えられるようになりました。
また、本の内容で印象的だったのは、過食嘔吐は母親との関係も原因にある、ということでした。
「食べ物」は、満たされなかった「母親の愛情」の代わり。
自分が、実は愛情不足だったとは。
ショックでしたね。
同時に、アダルトチルドレン(AC)というキーワードも出てきました。
そこで私はさらに、「愛着障害」「アダルトチルドレン」について深掘りしてゆきます。
②アダルトチルドレンという『居場所』を見つけた
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『アダルトチルドレン』は、大学生のときに耳にしたことがありました。
そして、この人はアダルトチルドレンだ、と感じる人にも出会いました。
でも、自分がアダルトチルドレンだとは全然思っていませんでした。
「自分の家族は良い家族」と思っていたくらいですから。 (こうやって家族を美化していることがまさにアダルトチルドレン。) |
▽この本を読みました。
アダルト・チルドレン 生きづらさを抱えたあなたへ 秋月 菜央
本を読みながら、また、ネットで検索しながら、私は号泣。
涙が出るということは、自分がアダルトチルドレンだ、という証拠の1つなのでしょうね。 |
「私はアダルトチルドレンなんだ」と認められるようになり、救われた感じがしました。
やっと、自分の居場所を見つけることができたような気持ちになりました。
③もしかして『境界性パーソナリティ障害』?
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そこで自傷行為や、愛着(特に母親)についてざっくり調べていると、『境界性パーソナリティ障害』が気になってきました。
▽参考になった本。
母という病
境界性パーソナリティ障害 岡田 尊司
『境界性パーソナリティ障害』についてのどんな記述を読んでも、自分のことがそのまま書いてあるように思えました。
当時は、双極性障害が頭になかったのもあり、「私は境界性パーソナリティ障害だ!」と思い込んでしまいました。
すごく当てはまるけれど、なんか違う
しかし、自分が境界性パーソナリティ障害だと思って調べると、どこかモヤモヤが残るのです。
すごく当てはまるけれど、「ここまでじゃないかな」と思うところもある。
たとえば、暴力を振るう、自傷行為(私は過食嘔吐)を誰かに見せつける行動はやったことがない。
④双極性障害が一番しっくりきた
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『境界性パーソナリティ障害』まで気づき、『双極性障害』までもうひと押し、というところまできました。
『境界性パーソナリティ障害』『うつ病』
たとえば、『境界性パーソナリティ障害』と診断されて、後に『双極性障害』と診断されることがあるそうです。
▽私が知ったのは、ますぶちみなこさん。

この記事は『境界性パーソナリティ障害』『双極性障害』で検索してヒットすることが多く、何度も読みました。
頑張りすぎて退職した経験などに親近感がわき、「私はこの人と同じかも。。。」と思いました。
『うつ病』について分からなくなってきてもいたので、改めて調べてみました。
▽例えばこの本はうつと双極性障害のち外が分かりやすかったです。
うつと気分障害 岡田 尊司
そして何度もチラ見えしてくる、『双極性障害』…。
双極性障害の診断基準がドンピシャ
結論。
双極性障害の症状に当てはまりすぎる。
私は、症状については、わかりやすいイラストが書かれたものよりも、DSM-5の診断基準を直で見た方がしっくりきました。
うつの診断基準を見ても『うつ病』との違いはあまり分からないので、躁(軽躁)の診断基準を自分と照らし合わせるのが手っ取り早かったです。
(参考:双極性感情障害[躁うつ病]双極II型障害(こころの病気のはなし/専門編) )
思い返せば、『軽躁』としか思えないような出来事があったのです…。

▽本は、これが一番良かったです。
よくわかる双極性障害(躁うつ病) (こころのクスリBOOKS)
まとめ
過食嘔吐 → アダルトチルドレン → 境界性パーソナリティ障害
というような流れで、私は双極性障害だと気づきました。
そしてその後、精神科を受診し、双極性Ⅱ型障害の診断を受けました。
最後に:モヤモヤをスルーしないって大切
私は、それまでの人生で、「?」が浮かんでも、スルーして終わりがちでした。
しかし今回、小さな「?」が、双極性障害に気づかせてくれることにつながりました。
「モヤモヤ」することが少しでもあったら、その感覚は大事にした方がいい。
そのモヤモヤこそが、自分の鍵を握っている。
これからも、「なんで?」と出会ったら、一つ一つ拾っていきたいです。
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