双極性II型障害【経験談/うつ編】人生はじめての精神科〜退職

双極性障害【経験談①】人生で初めての『うつ状態』 特にうつについて

 

こんにちは。双極性Ⅱ型障害のとび太(@umayano2)です。

 

私が人生で初めて【うつ(鬱)】になったときの状況や症状など、経験談を紹介します。

 

※このうつの4年後、診断が双極性障害に変わります。

 

 

うつ(鬱)になった

photo:freddie-marriage-199100-unsplash

 

 

うつになったのは、24歳の梅雨の時期でした。

当時は、新卒で入社した大きな会社の2年目。営業の部署に配属されていましたが、だんだんと、残業や遅刻が増え、トイレで泣く日が続くようになりました。

そのうちに上司や先輩に気づいてもらえて、産業医の面談、そして会社が提携している精神科の受診へとトントンと進みます。

病んでいる自覚は全然無く、途中で「?」「精神科?どうして?」と感じたこともありました。

 

精神科では初診ですぐ『うつ状態』と診断され、薬の服用が開始。

カウンセリングも5回?くらい無料で受けられた(福利厚生の充実した企業!)のですが、1回行ってもう行けなくなってしまいました(喋ること自体がムリで…)。

それから数週間ほど仕事量を減らしてもらって通勤したものの、肋間神経痛(脇腹がめっちゃ痛い)に。

これがトドメとなり、心も完全に折れた私は、内科を受診してそのまま出勤できなくなりました。

そして実家で半年間休職して、その年度の3月いっぱいで退職しました。

 

▽退職の話はこちらへ続きます

404 NOT FOUND | うまやの

 

 

診断は『うつ状態』

 

はじめての精神科では、『うつ状態』という診断を受けました。

「“状態”ってどういうこと?」となりましたが、ざっくりいうと、『うつ病』の症状はあるけれど、『うつ病』と診断するにはまだうつの期間が短い※という感じだったようです。

※『うつ』の呼び名と症状の違いは↓の記事にまとめました。

違いを解説!【うつ病/うつ状態/抑うつ】経験談も交えて紹介します
...

 

 

『うつ状態』の症状

うつになった頃の行動・体調・思考について、気づいた症状を挙げていきたいと思います。

 

行動面
    • 涙が止まらない
    • 過食嘔吐が悪化
    • 休める場所をいつも探す

トイレにこもって泣くと目が腫れてしまい、みんなに知られたらどうしようと思うと、ますますトイレから出れなくなってしまう…。

自分では、なんでやっているのか分からないけれど何故だかやってしまう、という感じでした。

過食嘔吐は、学生時代から始まって2年目くらいだったのですが、この頃がいちばん激しかったかもしれません。»過食嘔吐の話

 

身体面
    • カバンが重い。何も入れてなくても重い
    • 歩くのが遅い
    • 頭が働かない
    • 人混みで息が苦しくなる
    • 電車のブレーキ音から逃げたい
    • 夜中1時間ごとに起きる(不眠)
    • 寒い。冷房が辛い
    • 肩こり
    • 歯が痛い。食いしばり
    • 味覚の変化(加工品・0カロリー系を好む)
    • 痩せた
    • 白髪が生えた
    • からだが臭い

ふらふらのボロボロですね。

まとめると、だるさ、五感が敏感/鈍感になる、頭が働かない、過緊張、自律神経の乱れ、といった症状と言えるかもしれません。

恐ろしいことは、こんな体調でも、自分では「自分は大丈夫」と考えてしまっていたことです。

うつのときって相当いろいろ麻痺してしまうんだなぁと痛感しました。

 

思考面
    • もっと頑張らなくちゃ(脅迫思考)
    • 自分はダメだ(自責・自己否定)
    • 迷惑をかけている。申し訳ない(罪悪感、加害妄想)
    • 後ろ指刺されている感じ(被害妄想)
    • 自分は恵まれている。ありがたい(過度のポジティブ変換)

外面はボーっとしているように見えても、頭の中はいつも苦いものでいっぱいでした。

 

「死にたい」とはあまり思わなかった

よく、鬱の人は電車に飛び込んだりするイメージがありますが、私の場合、駅のホームでは「死にたい」とはあまり思わず、「電車に飛び込んだら気持ちよさそうだなぁ」と思うことはありました。

他には、「私の体が倒れてくれないかな」とか、「食べ物じゃなくて薬をたくさん飲んだら明日休めるかな」とか、そういうことは思っていました。

 

 

仕事で支障が出たこと

職場では、うつになったことで仕事はますますできなくなり、職場の人たちにたくさん負担をかけてしまい申し訳なかったです。

当時の職場での自分はどんな感じだったのかを紹介します。

 

頭が回らなくなったために…

うつ状態では、自覚している以上に考えること(思考)ができなくなりました。

    • 残業が増える
      (判断が遅くなったりミスが増えるため。たくさん残業しても大して進まない。「とびちゃん残業減らしてね」と言われる)

    • 遅刻が増える
      (時間の逆算ができず、何度も目の前で電車を諦める)

    • 交通事故の危険
      (高速を運転中ふと気づくと白線をはみ出している)

 

人づきあいが怖くなったために…

私は、コミュニケーションに苦手意識があるのですが、うつのときはそこに不安の症状や精神的なエネルギー不足が加わって、どんどんコミュニケーションできない人間になっていきました

    • なかなか事務所に戻れない
    • 事務所にいるのが耐えられない
    • みんなと食事できない。飲み会が恐怖
    • 報・連・相できない
    • 電話に出られない

職場の皆さんからしたら、かなり失礼で空気読めないヤツっぽくなっていたと思います。本当はやりたいのに、真逆の振る舞いをしてしまうことが辛かったです。

 

特に、報・連・相ができないことは致命的でした。

(これについては後述します)

 

電話に出れないというのは、鳴っている電話を「どうしよう、どうしよう」「早く出なくちゃ」、と思いながらも見つめているだけで終わってしまう…。
脳内でパニックを起こすとか、フリーズしてしまう感じでした。

 

もうどうしたらいいか分からなくて、「すみません」と謝ってばかりだったように思います。

 

 

うつになった原因

うつの引き金として思い当たるのは、次の3つです。

 

①仕事のストレス

    • 飲み会・残業による夜型生活と過労

    • 営業の担当を持ったプレッシャー

    • 異動やメンバーの大きな入れ替え

    • 同じグループの上司の急死

 

余裕のない毎日でした。

もともと臨機応変は苦手だった上、当時の、人員配置がコロコロ変わったり、日々仕事内容が違うという、『変化が大きい環境』が、かなりストレスだったようです。

(そして愚かなことに、心身の余力なんてなかったのに、『ストレス解消』とか『元気になるため』とかを目的に、プライベートも充実させなきゃ!と思っていたのです。迷わず少しでも多く休むべきだったと反省しています。)

 

死は人を鬱に引き込む

突然の上司の死は、私には初めての『身近な人の死』でした。

当時の仕事がハードだったのもあり、「このまま行ったら自分も死ぬのではないか」と未来への恐怖を感じました(こういう風に『死』を想像してしまうのは、まさに鬱ですよね)。

上司のお葬式では、任された会計係で計算ミスを起こし、私のせいで職場の全員で確認し直す事態に。この失敗も、精神的に追い討ちをかけました。

 

仕事との相性次第?

こうやって職場がストレスだったと書いてきましたが、でも、同じ環境でも鬱にならず楽しそうに仕事をしている人はいます。

振り返ればそもそも、会社員という職業、さらに『営業』というコミュニケーション能力が非常に求められる仕事がASDグレーゾーンの私には向いていなかったと今では思います。

ですから、私が仕事で鬱になった原因は、【相性が悪かった】でまとめた方がいい面もあるかもしれません。

 

 

②生活のストレス

当時住んでいた社宅は、東京の両国にありました。

電車通勤、騒音、におい、人や情報の多さ、スピード感…。

田舎出身の私にとって大都会の暮らしも合っていなかったようです。

(長靴とツナギで暮らしたいって思うような人間が、よくスーツを着てパンプス履いて暮らしていたなぁと思います。)

地方勤務を期待して入社したところもあったのですが、大きい会社ですし希望は通らないかもと思うべきでした。

 

生活のストレスでいうともう一つ、当時の食生活も良くなかったですね。

忙しくて自炊も続ないし、お酒に弱いのに無理してお酒を飲んだり、過食嘔吐をしていたり…。体への負荷もかなり大きかったと思います。

体の健康は大事です。ほんとうに。

 

③天候のストレス

鬱になったのは6月の梅雨の時期でしたが、気温や気圧の変化が激しく不安定な天候も、ストレスの一つだったのではないかと思います。

私は、雨が降る前は頭痛がしたり、風が巻くような日はぐったりしてしまうときもあります。

もともと天候で自律神経のバランスを崩しやすいため、梅雨時期にうつになったのも典型的だったなぁと思います。

 

 

『うつ状態』で処方されていた薬

 

『うつ状態』の診断を受けてから飲んでいた薬は下記のとおり。

  • 最初の精神科のとき:ジェイゾロフト
  • 2つ目の精神科のとき:レクサプロ

どちらも、抗うつ薬のSSRIですね。

 

処方されていた量などについては、ごめんなさい。お薬手帳を、躁になった時に捨ててしまって分かりません…。»経験談~躁編

うろ覚えですが、単剤のみで1日1〜2回の、比較的少ない量だったと思います。

ジェイゾロフトからレクサプロに変更になったのは、転院した際です。

 

勝手な断薬

ちなみに、最初の精神科と2つ目の精神科の間に、自己判断で勝手に断薬した期間があります。

これが良かったか悪かったかは分かりません…(鬱の根っこが双極性障害だったし、抗うつ薬でうつが軽快していたかというとなんとも言えないので…)。

 

でも、勝手な断薬はやらない方が良いと反省しています。

症状の再燃はもちろん、私は医師に嘘を付いているような罪悪感とか恥ずかしさに後で苦しみました。

せめて主治医に一声かけて、徐々に減らすとか、選択肢はいろいろあると思います。

(でも、波があると相談自体もなかなかできなかったりするんですよね。怖かったり、逆にどうでも良くなっていたり。鬱って厄介ですね。)

 

 

『うつ病』と、ちょっと違う?

photo:al-soot-703487-unsplash

 

注目してほしいことがあります。

私の症状は、一般的にイメージされるうつ病※の症状とズレを感じられる点がいくつかありました。

※大うつ病。私は、双極の鬱と分けるために、『シンプルなうつ』と呼ぶこともあります。

 

実は当時、自分でも「本当に私うつなのかな…」「このくらいの症状で休んで良いんだろうか…」というモヤモヤをずっと感じていました。

うつ病チェックシート的なものでテストをしてみても、いまいちピッタリこない…。

この違和感は私が双極性障害だと証拠づけるのに重要だったので、もっと大事にするべきだったと思っています。

 

〈うつの症状に当てはまらなかった点〉

  1. 朝起きられる
    うつ病だと朝が辛くて夕方に向けて軽快してくると聞きますが、私は、朝はスッと起きられました。不眠も、夜中に何度も目が覚める、とか、極めて眠りが浅い、という感じで「寝れない、寝れない」という焦りは少なめでした。

  2. 動ける
    ベッドから出られないということはありませんでした。だるくても一日中何かしていました(不安と焦りでじっとしていられない)。

  3. 食べれる
    鬱だと食欲が減ると聞くことが多いですが、私は逆で、吐くほど食べることもありました(過食/過食嘔吐)。

  4. 抗うつ薬で元気なくなる
    抗うつ薬を服用していた頃、母に「動きが止まってる」と言われました。たぶんシンプルなうつ病だったら、抗うつ薬で動けるようになっていくはずなんだと思います。

 

(これらの、うつ病とのズレは、個人差の範囲なのかもしれないです…医師にも確認なさってください。)

 

また、精神科を受診したのはこのときが初めてでしたが、うつになること自体はおそらく初めてではなかったんじゃないかと考えています。

それまでの人生を振り返っても、たとえば学生の頃、雪の夜に目的もなく延々と歩いたり、卵巣嚢腫が発覚して絶望したり、過食嘔吐をするようになっていたり…鬱っぽいときは何度もあったと思います。

それもあって今回会社で鬱になったときに、鬱に慣れていたというか、私にとって“普通”の範囲だと思えてしまったのです。

 

つまり、イコール双極性障害の波が再び来ただけだった

 

『“うつ病”になった』という表現をすることへの違和感。

違和感を感じたあのときに、双極性障害を知っていたり、主治医に伝えていたら、もしかしたらもっと早く双極性障害の治療を始められていたんじゃないか…と思ったりします。

(そして誰かを傷つけたり迷惑をかけたり、人間関係を壊したりすることも減り、苦しみも少なかったはず…。)

 

▽双極性障害について知りたい方はこちらもどうぞ

≫なってみて分かった!【当事者が思う】双極性障害はこんな病気

 

 

どうすれば鬱を防げたのか

 

鬱にならないための、基本的な生き方は下の記事でまとめました。

【うつの予防法】鬱を絶対回避するためにやるべき4つのこと【マッチョな心になろう】
...

 

ここでは、「会社で鬱になったあの頃自分は、職場でこういうことを意識すべきだったな〜」と思うことを書きたいと思います。

それは、『相談する』ことです。

私は、「迷惑をかけたくない」と思っていたのですが、最終的には逆に、迷惑をかけてばかりになってしまいました。

相談しなかった理由の一つが、『相談の仕方から分からない』ということでした。

仕事を全然回せてないのに、「とび太は大丈夫そうだね」と言われたこともありました。自分から相談できなかったことで、困っていると気づいてもらえなかったんですね。

仕事量を減らして通勤しているときだったと思うのですが、営業の外回りに同行させてもらっていた車の中で、チームの方に「もっと俺たちを頼って良いんだぜ…」と言われたこともありました。

涙がぶわぁぁと出ました。すごく嬉しくて、でも同時に「頼るってどうすればいいんだろう…」と混乱するばかりで優しい気持ちに応えられないことが悲しかったからです。

周りからは「プライドが高い」とか「バカにしている」とか捉えられてしまっていたかもしれません。

全然そんなことなかったのに…。

罪悪感がどんどん膨らんでいきました。

 

ちなみに、相談ができるようになるコツは、

  • 「相談ってどうやったら良いんでしょうか」という相談をしてみる
  • 「誰に相談すればいいですか?」という相談をしてみる
  • 『相談する』ではなく『状況をシェアする』と考える

「分からない」を、「分からない」と、そのまま言葉にすればOK。教えてください、と頭を下げることも時には必要かもしれません。

 

鬱っぽくなると、不安の症状や気力の少なさなどから、相談することができなくなってくるものだということを知っておけたらさらに良かった…。

(会社で鬱になった頃の私は、「聞いてもらう時間を奪ってしまって申し訳ない」と考えてしまうこともありましたが、もし相手が相談を聞きたくないのなら相手には断る選択肢がある、と考えても良かったのにな、と反省します。)

 

また、鬱になっているのに「自分はまだ大丈夫」とか「しっかりしなきゃ」とか考えてしまいがちです。

なので、相談すること、すぐSOSを出すことに普段から慣れておくのが大事だと思います。

SOSを出すのにも、練習が必要なのかもしれませんね。

 

 

それでは、以上で私の、会社員時代の鬱の経験談でした。

最後までお読みくださりありがとうございました。

少しでも何かの参考になれたら嬉しいです。

 

 

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