違いを解説!【うつ病/うつ状態/抑うつ】経験談も交えて紹介します

【うつ病/うつ状態/抑うつ】うつの強さを比較してみました うつ

 

~”うつ” という言葉は、イコール『うつ病』だと思っていた同士たちへ~

 

『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』の3つの診断名について、その違いを紹介します。

 

 

『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』の違い

”うつ” という文字が入ったこれら3つの言葉。似ていますが、どんなところが違うのでしょうか。

 

 

症状の強さが違う

 

「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などと表現される症状を抑うつ気分といいます。抑うつ状態とは抑うつ気分が強い状態です。うつ状態という用語のほうが日常生活でよく用いられますが、精神医学では抑うつ状態という用語を用いることが多いようです。このようなうつ状態がある程度以上、重症である時、うつ病と呼んでいます。

うつ病|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_depressive.html

 

『抑うつ』が強くなったものが『うつ状態』と呼ばれ

さらに、

『うつ状態』が強くなったものが『うつ病』と呼ばれるそうです。

 

 

3つとも、”うつ” であるのは同じ。

その中で、『うつ病』が、最もうつの症状が重いんですね。

 

 

抑うつ

『抑うつ』は、『抑うつ気分』と表現されることもあるそうです。

この『抑うつ気分』は、『憂鬱な気分』とか『気分の落ち込み』とも表現されることがあります。

 

”気分” という言葉は、楽しい気分とか、悲しい気分とか、普段何気なく使っていて親しみのある言葉ですよね。でも、気分とは、なんなのでしょう。

 

き‐ぶん【気分】

① 心持。気持。ここち。ある期間持続する、比較的弱い感情の状態をいい、不快、憂鬱(ゆううつ)、快活など。現在では、先天的で持続性の強い感情の状態をいう「気質」とは区別される。(以下略)

出典:気分(きぶん)とは 

コトバンク https://kotobank.jp/word/%E6%B0%97%E5%88%86-51511

 

”感情の状態” を、気分と言うそうです。日本語の、感情を表す言葉は、なんと146種類以上もあるそうですよ。

▷▷感情を表す言葉146種類|日本語の豊かな表現 | ORIGAMI – 日本の伝統・伝承・和の心

 

このまとめによると、『憂鬱』は ”悲しみ” という感情の1つ、『落ち込み』は ”恐怖・不安・驚き” というの感情の1つなんだそうです。

どちらも、どちらかというとネガティブ感情ですね。

『抑うつ気分』は、楽しいとか、Happyとか、テンション上がるとか、そういう明るくてポジティブな気分と逆の気分と考えるのもいいかもしれません

 

”うつ” は、闇とか、暗いトンネルとか、どん底とか、そういう、黒っぽい色を連想するような表現をされているのもよく耳にします。

”うつ” は漢字で『鬱』と書きますが、この漢字を使っている表現、たとえば「鬱蒼(うっそう)とした森」とか言うと、暗くて、じめじめして、なんだか怖くて背筋が寒くなってくるような、そんなイメージが浮かびます。

 

 

気分の1つならだれでもなるもので病気ではない、そう思ってしまうこともあるかもしれませんが、『抑うつ』は、症状の1つです。

たとえば、風邪の症状、インフルエンザの症状といった症状と同じように、病気の症状であって、気のせいとか、気の持ちようでなんとかなるものではありません

 

精神科や心療内科で『抑うつ』と診断されれば、診断書も書いてもらえます。

診断書を書いて貰えるということは、仕事内容を体調に合わせて配慮してもらったり、休職できるくらいの病気であると考えていいということでしょう。

 

私の知人に、『抑うつ』と診断され、休職した人がいるのですが、その人に処方された薬は、睡眠導入剤(寝付きを良くする薬)と、安定剤(うつの症状が強まったときに服用する頓服薬)だったそうです。

『抑うつ』の症状には抗うつ薬が処方されないこともあるようです。(もし、『うつ状態』の診断だったけど抗うつ薬は処方されなかった、という経験がある方がいたらぜひ教えて欲しいです)

私はそれを聞くまで、うつ=抗うつ薬を必ず服用、というイメージを持っていましたが、抗うつ薬が処方されるかどうかは、その人の症状に合わせて様々なのかもしれません。

 

『抑うつ』だった当時の知人は、すぐにでも休んで欲しいな…と心配になるくらいしんどそうでした。

 

『抑うつ』は、『うつ病』と診断されるために必要な要素のひとつ。つまり、『うつ病』と比べてしまったら軽いけれども、立派な”うつ” なんです。

『抑うつ』だからと軽く考えず、できるだけ早く精神科や心療内科に罹ったり、改善に向けての行動しましょう。

 

 

 

うつ状態

『うつ状態』は、医師や専門家の間では 『抑うつ状態』と呼ばれることもあるそうです。

『抑うつ状態』は、『うつ状態』と『抑うつ』の合体したもののように聞こえますが、『抑うつ状態』は、前の項で説明した『抑うつ(抑うつ気分)』とは分けて考えます。

 

『抑うつ』の症状が強くなる(重くなる)と、『うつ状態』と呼ばれます。もはや、気の持ちようでなんとかなるような ”きぶん” の問題ではありません。

 

『うつ状態』の症状は、『抑うつ』よりも強いとされますが、どのような症状がみられるのでしょうか。厚生省のサイトを参考にしてみます。

うつ状態の症状ー違いを解説!【うつ病/うつ状態/抑うつ】経験談も交えて紹介します

表の引用元:うつ病|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_depressive.html

 

死にたくなったり、体の症状があるのが特徴のようにも思いましたが、『抑うつ』との明確な違いはわかりませんでした…。

『抑うつ』と比べて、『うつ状態』の症状がどれくらい強いかどうかは、数字で表されるようなものでは無いようです。同じ症状でも、医師によって診断が変わってくることもあるかもしれませんね。

 

私は実際に『うつ状態』と診断されたことがあります。

『うつ状態』の診断をもらってから、仕事量を減らしてもらって、数週間出勤していました。

”うつ” だけど、ベッドに寝たきりではなく動けてはいるから、『うつ状態』は『うつ病』と比べて、うつの程度が軽いんだろう、と思っていました。

でも、診断が降りたとき、とてもホッとしたのを覚えているので、『うつ状態』だった当時のうつの症状は、私にとって十分つらかったんだと思います。

私のうつの症状について詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ▷▷【実録】双極性Ⅱ型障害(躁うつ)経験談!!!

 

『うつ状態』で処方された薬は、初めジェイゾロフトで、その後レクサプロでした。どちらも三環系抗うつ薬(SSRI)で、量は1日1錠でした。

インターネットで『うつ病』と検索して出てきた人たちの話を見ると、数種類の薬を何錠も服用していたので、私に処方された量はそんなに多くないんだろうと感じていました。

 

処方薬の量や種類は症状や相性などにより人それぞれだそうですから、

診断名に関わらず、症状に合った薬を処方してもらい、医師の指示に従って服用しましょう

 

 

 

うつ病

『うつ状態』が重症化すると、診断が『うつ病』に変わります。

『うつ病』とされるくらい重症かどうかは、『うつ状態』の期間の長さ症状の強さで判断されます。

 

『うつ病』は、よく耳にする ”うつ” の呼び方No.1でもあるのではないでしょうか。

私は、『うつ病』と聞くと、”うつ”といったらこのイメージ、というような典型的な症状を思い浮かべます。ぐったりしてベッドから起き上がれず、なにもできない。あるいは、やせ細って、電車のホームに飛び込もうとするような姿です。

何もしなくていいから、今すぐにでも薬を飲んで、休んで欲しい。

”うつ” の中でも一番症状が重く、危険な状態。それが私の『うつ病』のイメージです。

 

どんな症状だったら『うつ病』と診断されるの?

 

それは、

ほとんど1日中、ほとんど毎日、うつの症状がある状態のときです。

 

『うつ病』の診断について、詳しく解説します。

医師は、診察を通して患者が『うつ病』かどうか判断しますが、同じ患者を診て、全ての医師が同じ診断をするとは限りません。『うつ病』と診断する基準があいまいで、医師によって診断が異なるということは依然として問題になっています(「現代のうつ病」の診断と治療について – 公立学校共済組合 関東中央病院 )。

 

このため、うつだと思って病院を受診したときに、想像していたような診断がされなかったり、逆に予想外の診断がされたりする事態も出てきてしまいます。1つの病院で受けた診断や処方箋と、転院した先で受けるものが違う、ということもあるかもしれません。

 

『うつ病』の診断が医師次第に感じられてしまう現状はありますが、医師が適当に判断しているというわけではありません。医師は、診断する際に、公的に作成された【診断基準】を参考にしています。

この診断基準は主に2つあります。

 

①WHO(世界保健機関)の国際疾病分類「ICD-10」…うつの症状の強さによって、軽症、中等症、および重症などに分けています

②アメリカ精神医学会の診断・統計マニュアル「DSM-5」…この診断基準では、『大うつ病エピソード』という表現を使っていますが、『うつ病』と同じ意味で考えてよさそうです。

 

最近は、②の「DSM-5」という基準が使われる傾向にあるようです。下に、この「DSM-5」における『うつ病』の診断基準を紹介します。

うつ病の診断基準(大うつ病診断基準DSM-Ⅳ)

 

以下の症状のうち、少なくとも1つある。

 1.抑うつ気分

 2.興味または喜びの喪失

さらに、以下の症状を併せて、合計で5つ以上が認められる。

 3.食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加

 4.不眠あるいは睡眠過多

 5.精神運動性の焦燥または制止(沈滞)

 6.易疲労感または気力の減退

 7.無価値感または過剰(不適切)な罪責感

 8.思考力や集中力の減退または決断困難

 9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図

上記症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり2週間にわたっている症状のために著しい苦痛または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能障害を引き起こしている。これらの症状は一般身体疾患や物質依存(薬物またはアルコールなど)では説明できない。

出典:うつ病の診断基準(大うつ病診断基準DSM-IV) | 神戸市医師会
http://www.kobe-med.or.jp/kobe_G-P_net/shindan.html

 

くり返すと、『うつ病』と診断されるポイントは、

どの症状がいくつみられるのか、ということだけでなく、

同じ2週間の間に、「ほとんど1日中、ほとんど毎日、その症状がみられているか」ということです。

うつ病とうつ状態(医師) | COMHBO地域精神保健福祉機構
https://www.comhbo.net/?page_id=19876

 

『うつ病』の診断基準「DSM-5」では、『うつ病』の診断の基準はとても厳しく設定されているのです。

この基準をもとに医師は判断していますが、数値化できる基準ではないので、判断は ”感覚的” なものになってしまい、結果として医師によって診断が変わってきてしまうのかもしれません。

 

 

 

『うつ状態』は、『うつ病』以外にも、いろいろな病気の予備軍

『うつ状態』が長期間続いたとき、『うつ病』と診断されることもあれば、適応障害、パーソナリティ障害、発達障害、統合失調症など、『うつ病』以外の病気と診断されることもあるそうです。

 

長期間に及ぶうつ状態をきたす疾患というのは、うつ病以外にも適応障害、パーソナリティ障害、発達障害、統合失調症などがある

出典:うつ状態とうつ病、精神科医が違いを解説 | マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20140820-melancholy/

 

うつ状態だからといって、必ずしもうつ病とは限りません。
「うつ状態」というのは体の病気やさまざまなお薬や物質で引き起こされる可能性があります。また、うつ病以外のさまざまな精神疾患でも、もちろんうつ状態となりえるのです。

うつ病とうつ状態(医師) | COMHBO地域精神保健福祉機構 https://www.comhbo.net/?page_id=19876

 

私も、人生最初の診断は『うつ状態』でしたが、後に『双極性障害』と診断されました。

『うつ状態』が必ずしも『うつ病』につながる、とは限らないと知った今、『うつ状態』だった私が『うつ病』以外の診断に落ち着いたのも、納得です!

 

『うつ状態』と診断されたら、『うつ病』に限らず、どんな病気の可能性が潜んでいるのか、視野を広く持ちながら治療に望みたいですね。

 

 

 

まとめ:症状が軽いうちに気づき、治療をはじめることが大切

 

『抑うつ』が強くなったのが『うつ状態』、

『うつ状態』が強くなったのが、『うつ病』。

 

うつ病も他の病気と同じように、治療せずに放っておくと徐々に悪化していきます

どんなに軽くても、重症化すれば、『うつ病』になってしまうのです。

 

『うつ病』と診断が付くほど症状が重くなってしまったら、元の生活に戻るまでに、長い時間がかかってしまいます。人によっては何年もかかることもあるそうです。

 

しんどい時間をできるだけ短くするためにも、『うつ病』の芽が小さいうちに気付いて、できるだけ早く行動しましょう。それは、心と身体、さらには人生を守ることにもつながります。

 

 

 

番外編:もっと軽いうつを『うつっぽい』と呼ぶのもおすすめです

 

この記事では、『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』といった、病院で診断が付くものについて紹介しました。

これらよりも症状が軽いうつを、私は『うつっぽい』と呼んでいます。

すぐに病院に行くほど重くはないけれど、日常で頻繁に現れる、『うつ病』の小さな小さな芽です。

 

私がこれらの『うつっぽい』症状を主治医に伝えたところ、『うつの症状がある』と言われたこともあります。

 

『うつっぽい』症状は自分でなんとかできることもありますから、『うつっぽい』という言葉を使って、小さな小さなうつの芽を見つけてみてください。

 

 

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

『 』でくくったところが多く、読みにくいところがあったかもしれません。

 

『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』。

似ているけれど違う、これらの言葉を、ぜひ使い分けてゆきましょう。

 

 

 

コメント