違いを解説!【うつ病/うつ状態/抑うつ】経験談も交えて紹介します

【うつ病/うつ状態/抑うつ】うつの強さを比較してみました うつ

 

~”うつ” という言葉は、イコール『うつ病』だと思っていた同士たちへ~

 

『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』の3つの診断名について、私なりに分かってきた「違い」を解説します。

 

私は、2015年に『うつ状態』と診断され、2018年に『双極性Ⅱ型障害』と診断された、『うつ持ち』の人間です。

 

『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』の違い

”うつ(=鬱)” という文字が入ったこれら3つの言葉。似ていますが、どんなところが違うのでしょうか。

 

症状の強さが違う

『抑うつ』が強くなったものが『うつ状態』と呼ばれ、

さらに、

『うつ状態』が強くなったものが『うつ病』と呼ばれるようです。

 

「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などと表現される症状を抑うつ気分といいます。抑うつ状態とは抑うつ気分が強い状態です。うつ状態という用語のほうが日常生活でよく用いられますが、精神医学では抑うつ状態という用語を用いることが多いようです。このようなうつ状態がある程度以上、重症である時、うつ病と呼んでいます。

引用:厚生労働省

※『抑うつ気分』『抑うつ状態』という新キャラがでてきてはいますが、『抑うつ気分=抑うつ』、『抑うつ状態=うつ状態』と捉えてよさそうです。

 

『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』の3つとも、”うつ” であるのは同じ。

その中で、『うつ病』が、最もうつの症状が重いんですね。

 

 

抑うつ

『抑うつ』は、『抑うつ気分』と表現されることもあるそうです。

この『抑うつ気分』は、『憂鬱な気分』とか『気分の落ち込み』とも表現されることがあります。

 

”気分” という言葉は、楽しい気分とか、悲しい気分とか、普段何気なく使っていて親しみのある言葉ですよね。でも、気分とは、なんなのでしょう。

 

き‐ぶん【気分】

① 心持。気持。ここち。ある期間持続する、比較的弱い感情の状態をいい、不快、憂鬱(ゆううつ)、快活など。現在では、先天的で持続性の強い感情の状態をいう「気質」とは区別される。

引用:コトバンク

 

”感情の状態” を、気分と言うそうです。日本語の「感情」を表す言葉は、なんと146種類以上もあるそうです。≫参考: ORIGAMI – 日本の伝統・伝承・和の心

 

このまとめによると、『憂鬱』は ”悲しみ” という感情の1つ、『落ち込み』は ”恐怖・不安・驚き” というの感情の1つなんだそうです。どちらも、ネガティブな感情ですね。

『抑うつ気分』は、楽しいとか、Happyとか、テンション上がるとか、そういう「明るくてポジティブな気分と逆の気分」と考えると分かりやすいかもしれません。

 

”うつ” は漢字で『鬱』と書きますが、この漢字を使っている表現、たとえば「鬱蒼(うっそう)とした森」とか言うと、暗くて、じめじめして、なんだか怖くて背筋が寒くなってくるようなイメージを受けますね。「闇」とか、「トンネル」とか、「どん底」とか、そういう黒っぽい色が”うつ”にぴったりですね。

 

『抑うつ』もれっきとした”症状”

気分の1つならだれでもなるもので病気ではない、そう思ってしまうこともあるかもしれませんが、『抑うつ』は、病気の症状です。

たとえば、風邪の症状、インフルエンザの症状といった症状と同じように、病気の症状であって、気のせいとか、気の持ちようでなんとかなるものではありません

 

精神科や心療内科で『抑うつ』と診断されれば、診断書も書いてもらえます。

診断書を書いて貰えるということは、仕事内容を体調に合わせて配慮してもらったり、休職できるくらいの病気であると考えていいということでしょう。

 

『抑うつ』で処方される薬は「抗うつ薬」とは限らない

私の知人に、『抑うつ』と診断され休職した人がいるのですが、その人に処方された薬は、抗うつ薬ではありませんでした。睡眠導入剤(寝付きを良くする薬)と、安定剤(うつの症状が強まったときに服用する頓服薬)だったそうです。

私はそれを聞くまで、うつ=抗うつ薬を必ず服用、というイメージを持っていましたが、抗うつ薬が処方されるかどうかは、その人の症状に合わせて様々なようです。

抗うつ薬が処方されれば”うつ”は確実だと思います。

『抑うつ』だった当時の知人は、すぐにでも休んで欲しいな…と心配になるくらいしんどそうでした。

 

『抑うつ』は、『うつ病』と診断されるために必要な要素のひとつ。つまり、『うつ病』と比べてしまったら軽いけれども、立派な”うつ” なんです。

『抑うつ』だからと軽く考えず、できるだけ早く精神科や心療内科に罹ったり、改善に向けての行動してほしいです。

 

うつ状態

『うつ状態』は、『抑うつ状態』と呼ばれることもあるそうです。

『抑うつ状態』は、『うつ状態』と『抑うつ』の合体したもののように聞こえますが、『抑うつ状態』は、前の項で説明した『抑うつ(抑うつ気分)』とは分けて考えます。

 

『抑うつ』の症状が強くなる(重くなる)と、『うつ状態』と呼ばれます。

 

『うつ状態』の症状は、『抑うつ』よりも強いとされますが、どのような症状がみられるのでしょうか。厚生省のサイトを参考にしてみます。

うつ状態の症状ー違いを解説!【うつ病/うつ状態/抑うつ】経験談も交えて紹介します

引用元:厚生労働省

 

死にたくなったり、体の症状が明確にありますね。

程度の問題なのでしょうが、『抑うつ』と比べて『うつ状態』の症状がどれくらい強いかどうかは、数字で表されるようなものでは無いようです。このため同じ人でも、医師によって診断が変わってくることもあるかもしれませんね。

 

『うつ状態』の経験談

私は、会社員時代に『うつ状態』の診断を受けました。きっかけは、体に痛みが出たことと、職場で涙が止まらなくなったこと。産業医に導かれながら、仕事量を減らしてもらいつつ、数週間出勤を続けました。寝たきり状態にはなりませんでした。

 

▽『うつ状態』のときの話

双極性障害【経験談①】人生で初めての『うつ状態』症状と反省点
...

 

『うつ状態』で処方された薬は、初めジェイゾロフトで、その後レクサプロでした。どちらも三環系抗うつ薬(SSRI)です。量は1日1錠でした。

インターネットで『うつ病』と検索して出てきた人たちの話を見ると、数種類の薬を何錠も服用していたので、「私に処方された量はそんなに多くないんだろう」「私は軽いんだろう」と感じてしまいました。

 

『うつ状態』もれっきとした”うつ”

『うつ状態』と診断されたころの私は、”うつ=ベッドから動けない”というイメージを持っていました。私は、「私の状況は一体何なんだろう?」「うつでは無いのかな?」、と思って、自分が病気なのかどうか分からずにいました。結局はこんな感じで、自分が”うつ”になったという自覚が遅くなってしまったため、症状を悪化させてしまいました。

程度はあれ、『うつ状態』も、悪化すれば『うつ病』につながる、”うつ”です。できるだけ早く治療が必要です。

 

うつ病

『うつ状態』が重症化すると、診断が『うつ病』に変わります。”うつ”の最強形態です。

『うつ病』は、よく耳にする ”うつ” の呼び方No.1でもあるのではないでしょうか。

 

『うつ病』とされるくらい重症かどうかは、『うつ状態』の期間の長さ症状の強さで判断されます。

どれくらい重症だったら『うつ病』と診断されるの?

それは、ほとんど1日中、ほとんど毎日、うつの症状がある状態のときです。目安、その状態が2週間続いたら『うつ病』です。

 

 

医師によって診断が変わることもある

医師は、診察を通して患者が『うつ病』かどうか判断しますが、同じ患者を診て、全ての医師が同じ診断をするとは限りません。『うつ病』と診断する基準があいまいで、医師によって診断が異なるということが問題になっているそうです参考:関東中央病院

このため、『うつ病』だと思って病院を受診しても、想像していたような診断がされなかったり、逆に予想外の診断がされたりすることあり得ます。1つの病院で受けた診断や処方箋と、転院した先で受けるものが違う、ということもあるかもしれません。

 

こんな風に診断が曖昧になってしまうことがあるのは、医師が適当に判断しているからではありません。医師が参考にしている【診断基準】が1つに統一されていないからです。この診断基準は主に2つあります。

  1. ICD-10
    …WHO(世界保健機関)の国際疾病分類。うつの症状の強さによって、軽症、中等症、および重症などに分けています。参考:ハートクリニック
      
  2. DSM-5
    アメリカ精神医学会の診断・統計マニュアル。この診断基準では、『大うつ病エピソード』という表現を使っていますが、『うつ病』と同じ意味で考えてよさそうです。

 

どちらかというとDMS-5が多い

最近は、上記2つ目の「DSM-5」という基準が使われる傾向にあるようです。

「”うつ”の症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり、2週間続く」というのもこの「DSM-5」における診断基準です。

DMS-5はこんな感じ

うつ病の診断基準(大うつ病診断基準DSM-Ⅳ)

以下の症状のうち、少なくとも1つある。
 1.抑うつ気分
 2.興味または喜びの喪失
さらに、以下の症状を併せて、合計で5つ以上が認められる。
 3.食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加
 4.不眠あるいは睡眠過多
 5.精神運動性の焦燥または制止(沈滞)
 6.易疲労感または気力の減退
 7.無価値感または過剰(不適切)な罪責感
 8.思考力や集中力の減退または決断困難
 9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図

上記症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり2週間にわたっている症状のために著しい苦痛または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能障害を引き起こしている。これらの症状は一般身体疾患や物質依存(薬物またはアルコールなど)では説明できない。

引用:神戸市医師会

 

この基準をもとに医師は判断していますが、数値化できる基準ではないので、判断は ”感覚的” なものになってしまい、結果として医師によって診断が変わってきてしまうのかもしれません。

 

『うつ状態』は『うつ病』以外にもいろいろな病気の予備軍

同じ症状を訴えている人がいたときに、『うつ病』と診断されることもあれば、『うつ病』以外の病気と診断されることもあります。参考:マイナビニュース 

たとえば、適応障害、パーソナリティ障害、発達障害、統合失調症などです。精神疾患はいくつも合併することは珍しくないですし、境界もあいまいなところがあります。

 

うつ状態だからといって、必ずしもうつ病とは限りません。
「うつ状態」というのは体の病気やさまざまなお薬や物質で引き起こされる可能性があります。また、うつ病以外のさまざまな精神疾患でも、もちろんうつ状態となりえるのです。

引用: COMHBO地域精神保健福祉機構

もし診断に疑問があるときは、モヤモヤしたままにせず、積極的に医師に説明を求めて、納得して治療を受けてほしいです。

 

『双極性障害』との誤診だけは回避したい

『双極性障害』は、以前『躁うつ病(躁鬱病)』と呼ばれていた、躁(スーパーハイテンション)と”うつ”をくり返す病気です。

何が問題かというと、『うつ病』と『双極性障害』では、治療に使う薬が全く違うことです。『うつ病』では「抗うつ薬」を中心に治療していきますが、『双極性障害』では「気分安定薬」という、てんかんの薬でもある薬を服用します。≫私の処方薬まとめ

悪いことに、双極性障害の人が『うつ病』と誤診されて「抗うつ薬」を服用すると、双極性障害の症状が悪化してしまうことがあるのです(特に躁がでやすい)。

 

私は、人生最初の診断は『うつ状態』で抗うつ薬も処方されましたが、実は『双極性障害』でした。

【実録】双極性障害と生きる私の精神疾患(躁/うつ)経験談まとめ
双極性Ⅱ型障害(双極症)の私の経験談についての記事をまとめています。鬱と躁のエピソードがどんな感じだったか、その後どういう風に経過してきたか、実際に経験したことを書きました。双極性障害の人にはもちろん、うつ病の人、発達障害の人などにもぜひ。

特に、過食や過食嘔吐をしていたり、めまい系の症状が強かったり、人生でテンションが高い時期があったり、家族や親族に「情緒不安定」な人がいたりした場合は、双極性障害も疑ってみてください。そして、「双極性障害かも」と思ったときは、かならず主治医に伝えてください。

【経験談】私が過食嘔吐をしはじめて双極性障害と診断されるまでの話
...

 

 

まとめ:症状が軽いうちに気づき、治療をはじめることが大切

『抑うつ』、『うつ状態』、『うつ病』…。

どれにしても、とにかく、何もしなくていいから、今すぐにでも精神科や心療内科に行き、誰かに頼って、薬を飲んで、休んで欲しいです。

 

繰り返しになりますが。『抑うつ』が強くなったのが『うつ状態』で、この『うつ状態』が強くなったのが、『うつ病』、でした。

どんなに軽くても、重症化すれば、『うつ病』につながってしまうのです。参考:こころのひだまり

 

『うつ病』と診断が付くほど症状が重くなってしまったら、元の生活に戻るまでに、長い時間がかかってしまいます。人によっては何年もかかることもあるそうです。

 

しんどい時間をできるだけ短くするためにも、『うつ病』の芽が小さいうちに気付いて、できるだけ早く行動してほしいです。早ければ早いほど、治る(寛解)のも早いはずです。

 

 

番外編:もっと軽いうつを『うつっぽい』と呼ぶのもおすすめです

この記事では、『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』といった、病院で診断が付くものについて紹介しました。

これらよりも症状が軽いうつを、私は『うつっぽい』と呼んでいます。

すぐに病院に行くほど重くはないけれど、日常で頻繁に現れる、『うつ病』の小さな小さな芽です。

 

私がこれらの『うつっぽい』症状を主治医に伝えたところ、『うつの症状がありますね』と言われました。

【うつっぽい】ってどんな感じ?うつ対策はうつに気づくことから
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『うつっぽい』症状は自分でなんとかできることもありますから、小さな小さなうつの芽を見つけて、早めに心身を気遣ってみてください。

【うつ】【救急対処法】うつっぽい。こんなとき、どうしたらいい?
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それでは、最後までお読みくださりありがとうございました。

『 』でくくったところが多く、読みにくいところがあったかもしれません。

 

『うつ病』、『うつ状態』、『抑うつ』。

似ているけれど違う、これらの言葉を、ぜひ使い分けてゆきましょう。

 

 

 

【双極性障害・うつ】闘病の参考になるブログ/サイトまとめ
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Q2.最初に鬱になったときはどのくらい続きましたか、また2回目のうつの方はどのくらいでしたか?
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